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変態学園の日常
【学園物 官能小説】

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第11話 29番日誌J-2



―― 5月○日 曇りのち晴れ ――
 
 中間試験初日。 1日に3科目ずつ試験があって、今日は『国語』と『技術』、『保健』があった。
 
 1限目、国語。 
 試験の形式は洋の東西を問わないようで、問題用紙と解答用紙からなる、ごく普通の形式だった。 評論文のテーマが『陰唇に色素沈着する意味』だったり、小説が『官能小説』だったり、古典が『悪徳の栄え』だったりするのは予想の範疇。 あとは性欲をテーマにした漫画の吹きだしが白抜きになっていて、それぞれに相応しい語句――『もっと奥まで頂戴』とか『そこがいいのぉ』とか、『ダメになっちゃう』みたいな語句――を考えて埋め込む問題があったり、オノマトペ――クチュクチュやらヌプヌプやら――を使って短文を作る問題が並んでいた。

 意外だったのは『リスニング問題』があったことだ。 時間にして五分、単語数は2000文字くらいだろうか。 教官と思しき声が朗読する『喘ぎ声』を、正確に書き取るという課題だ。 教室中に『ああ〜っ、んっ、んんっ、ふぁうっ、あっ、あっ、あふん』みたいな(すいません、よく覚えてなくて、こんな感じだったかな〜と思い出しながら書いてます)嬌声が響いて、それを只管(ひたすら)書き取った。 何人か笑いを押し殺していたのは、きっとテスト用に声を録音する教官の様子を想像したからだろう。 かくいう私もその1人で、途中から可笑しくってしょうがなかった。

 2限目、技術。
 成績の大部分は実技で決まるとはいえ、知識を問う試験も大切な得点源だ。 自慰方法が『乳首を摘まんでこねまわす』に指定されていて、みんなイクのに苦労していた。 私も1時間目よりも3回イクのに時間がかかったせいで、テストに取り組めた時間は正味40分もない。
 1学期は木工で『本棚』を作ったからだろう、試験問題は『既存の本棚の設計図』と『これから製作する本棚の設計図』について、側面・上面・正面図をそれぞれ書けという内容だ。 CADっぽく丁寧に作図していたら時間が足らず、半分くらい白紙のまま提出した。 

 3限目、保健。
 自慰方法が『自由』だったので、クリトリスを弄ってさっさとイけた。 2限目にあれだけ乳首を弄っても、昂ぶるまでにかなりかかったのと比べるにつけ、クリトリスは偉大だと思う。 試験は選択式の用語問題だった。 『空欄に当てはまる適語を選択肢から選べ』っていう、いつもの形式だ。 真面目に解答して、終了1分前に全部終わった。 記号の書き間違いがないか、最初から見直したところ、『ク』『ツ』『サ』『イ』『オ』『マ』『ン』『コ』『ノ』『ヘ』『ン』『タ』『イ』『デ』『ス』――偶然にしては出来過ぎた言葉の列になっている。 8号教官の遊び心なんだろうか? 溜息をついたところでチャイムがなった。

 総括。 技術で時間切れになったのが痛い。 明日はスムーズにオナニーできるよう、テスト前にこっそり弄って昂ぶっておこう。






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