タバコ屋のお爺さんその3-3
幸い客は無く、お爺さんは薄暗い部屋の奥のほうで、横になってテレビを見ていた。
‘テレビより、私の体を見るほうが楽しいわよ’
ほかに人が居なかったので、奈々はホッとしながらお爺さんに近づいた。
土間の奥に畳の部屋があるのだが、手前には仕切りが無く、その奥のほうは襖で仕切られていて、居間のようになっている。
昼間だというのに、店の中は薄暗かった。
奈々は少し気が楽になったが、同時に物足りなさも感じた。
‘こんなに薄暗いとお爺さん見たいものも見えないわね’
「お爺さん!タバコが入ってないんだけど。」
奈々が言うとお爺さんは、向き直った。
「何が欲しいのかな? あれ〜この前の人じゃな」
「マイルドセブンの1ミリが欲しいんですけど。」
「いくつ欲しいんだね?ま〜 よ〜く来てくれたの〜」
お爺さんは寝そべったままで喋っている。
「すまんが、ちょっと足をくじいたので、欲しいタバコを取ってくれんかのう。」
「どこにあるんですか?」
「ちょっと上がって、ケースの中を見てくれんか?」
「は〜い、上がらせてもらいます」
奈々は脚を大きく上げて、土間から座敷に上がった。
もちろん、老主人の視線を意識しながらである。
奈々は老人の寝ている部屋に上がると、表側に置かれているショーケースを覗いてみた。
背の低いケースは、たたみの上に置かれているので、どうしても屈まないと中が見えない。
後ろには老人が寝転んでおり、ショーケースを覗こうとすると、お尻がまる見えになる。
老人は寝転んでいてもタバコを取り出しやすいように、畳の上にケースを置いているのだ。
自販機は古くて小さいので、6種類ほどのタバコしか入らない。
他の銘柄のタバコは店先のショーケースに置いているのだ。
しかし先週はマイルドセブンが自販機に入っていたし、このタバコは結構売れているはずであった。
‘もしかして、今週も来ると云っていたから、わざとマイルドセブンを隠したのかな?’
奈々は先週、このお爺さんにマ○コを見られるだけじゃなく、舐めまくられた。
そのことを考えると、見られるくらい何でもないと、覚悟を決めてお爺さんに尻を向けた。
幸か不幸か、店内は薄暗かったので、はっきり恥しい部分までは見えないだろうと思った。
奈々はヨツンバイになってお尻をお爺さんのほうへ突き出した。
そして、豊かな尻を揺さぶりながら、ショーケースに向かった。