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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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素敵な誕生日…な、筈が-9

夜もすっかり老け、静寂な夜道は少々冷える。

「うっ、うう…なんで?なんでこうなっちゃうの?僕は、ただ。」
「……。」

僕はただ若葉ちゃんに喜んで貰おうと、それなのに何か怒ってて、僕が佐伯君といちゃいちゃしてる?自分の誕生日はただの口実?なんの事だよ…、そりゃー若葉ちゃんが彼と居るのは不快だってことは自覚してるけど、いちゃいちゃなんて…。

「なーんか、心当たりないのー?」
「そんなの、きっと佐伯君絡みだとは思うけど、何もあそこまで。」

彼女が私に見せる敵意、からのあの写真。

僕も同じ事をしてるって…。

その写真もショックだけど、何より僕を傷つけるのが目的で見せるっていうのが写真以上に傷ついた。

「…あの写真がもし本物だったら、どうなるんだ。」

考えたくもない話だ、もしあの二人が恋人同士になったら、いや戻ったら僕は悲しいし
早乙女さんだって、これまで犠牲にし積み上げてきたものが一気に激しい音を立てて。

僕と若葉ちゃんが別れる?また前のようにストーカーやってた頃にみたいに戻るのか?
いやきっとそれ以上だろう、今度こそ修復不可能で。

「うっ、はぁはぁっ!」
「小鳥遊君!?」

そう考えると急に目の前が真っ暗に。

嫌だ、別れたくない!

僕に非があるならいくらでも謝るし直すよ!

だからお願い!戻ってきて!


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