第二章 報復されたシングルマザー-23
汐里にしてみれば、つい何日か前までは土橋の男茎は自分の体を抉って羞恥と屈辱に苛む兇器だったはず。だがこの密室の中、普段上層から見下ろしている女が同じ男茎で抉られているのを見せられて、嫉妬がその他の全ての気持ちを凌駕したのだ。その証拠に、膝立ちになって抱きついてきている汐里の内ももは淫らな雫が驚くほど垂れていた。
「ん? 汐里もしたいのか?」
「……う、うん。エッチしたい……。し、して」
「しかし、今は宮本マネージャーと、気持ちいいオマンコしてるところだからなぁ」
汐里に生まれた嫉妬心を見抜くと、敢えてそう言ってやる。
「やあっ! こ、こんなオバサンなんかより……わ、私のほうがいいっ、だめっ……」
汐里は半ばまで突き刺さった男茎の根元に手をかけ、涼子との接合の邪魔をする。「な……、なくなっちゃうっ!」
保彦は笑いそうになった。土橋の精液が枯れてしまう前に、自分も犯して欲しいらしい。
ふと抱きついてきている汐里の肩越しに涼子を見ると、しっかりと二人の会話を聞いているようだった。
まだ淫虐に堕ちたとは言えないその瞳には、幾ばくかの希望の光が見て取れた。
期待しているのか?
汐里に淫虐の矛先が向かえば、このまま隷倶と堕ちてしまうのを避けられるとでも?
保彦は男茎を引いた。男茎が抜けるとドブドブと陰裂から三回ぶんの白濁が溢れ出てくる。
「汐里。お前の餌だ」
「え?」
引き抜かれた男茎根元を握ったまま、汐里が不思議そうな目で見つめる。
「ザーメン大好物だろ? ほら、宮本マネージャーのアソコからいっぱい出てきてる」
「い、いやっ……。そうじゃなくて、ちゃんと」
「舐めてお掃除してやれ」
声を低くして汐里の口答えを制した。「……宮本マネージャーを堕としたらお前の番だ。無駄撃ちさせたくないんだろ? なら、ザーメン飲みながら、宮本マネージャーのオマンコ、イカせまくってやれ」
「ほんと?」
汐里が目を輝かせる。
陵辱の終焉を期待していた涼子は、
「い、いや……、広瀬、さん。やめ、やめて……」
青ざめて自制を促したが、汐里は名残惜しく土橋の男茎を離すと、指に付着した白濁をねぶりつつ涼子へ跨っていく。
「……ああ、すごい……、いっぱい……」
脚を開いた真ん中に夥しい白濁が湛えられているのを恍惚と眺めた。
「ひ、広瀬、さん……、お、おね……、……ああっ!」
ジュウッ、……チュルッ、ジュルルッ。
涼子が何を言っても汐里は意に介さず、派手な音を立てて秘割から溢れ出す精液を飲み始めた。この使命を早く終わらせたくて、飲みながらもしっかりとクリトリスや花弁に舌を這わせて涼子の性感を刺激している。
「あっ、……あんっ!」
男茎が抜かれたばかりで、まだ性楽の凪いでいなかった涼子は、汐里の舌に忽ち体を波打たせると、腰を痙攣させる度に秘洞に溜まっていた白濁を出口で待ち受ける汐里に向かって流し出した。
美しい女たちの恥戯を観覧するために椅子を引き寄せて保彦が座ったのは、汐里が吸い付いている脚の側ではない、涼子の顔の側だった。
魘されるように左右に振っている顔を覗きこみ、
「ほら、宮本マネージャー、気持ちいいですか? また俺のオチンポ、欲しくなってくるでしょぉ?」
と、淫楽に悩まされる涼子へ悪魔的な囁きを投げかける。
「ううっ……、そんなわけ……、な……ああっ! ……ない、……んんっ!」
汐里もなかなか上手い。涼子が反駁するタイミングを見計らって舌を這わせ、ハッキリとは言わせない。
「このオバサン、クリ虐められるのが好きみたい。……ですよね? オ、バ、サン?」
女なればこそ涼子の機微を見抜いたか、呼称を変えた汐里が集中的にクリトリスを攻め始めると、確かに涼子の声量が増した。
「クリトリスだけじゃなく、オマンコも、オッパイも全部好き、ですよねぇ? エグゼクティブマネージャーとあっても、オンナ、ですから」
汐里によって絶頂への道を登らされている涼子の顔に困惑が滲むのを楽しみつつ、「ほぉら、イッてください? お近くでしっかりと拝見しときますからね」
「ううっ……、いや、あ……くううっ!」
絶頂しかかったのだろう、歯を食いしばって眉間を寄せ、ギリギリ激発を免れたようだ。保彦は一旦安堵した涼子に気づかれないように、上体へと手を差し伸べると、やおら潰さんばかりに乳首を摘んだ。いっぱいまで引っ張って捻じってやる。
「うあ!」
「汐里、今だ」
保彦の合図を聞いて、汐里が音を鳴らしてクリトリスに強く吸い付く。
「いやあっ……、だめ、イかないっ……、いやよ、イキたくないっ!」
かぶりを振って叫んだ涼子の頬を、保彦はもう一方の手でキャッチし、
「イクんですよ、宮本涼子マネージャー? 馬鹿にした男の目の前でね。お美しいイキ顔、見てあげますよ」
「あぁ、ふぁっ、あーっ!!」