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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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将来-2

「結婚ハガキ?…うん、届いたよ。」

今から三日前、佐伯君のお兄さん昴さんとその婚約者優華さんが結婚式を挙げ正式に夫婦となったそうで、ただ昴さんの弟である佐伯あたる君を養う事もありそれ以前にまだ若い二人はそんな豪勢な挙式は挙げられず、故に私たちはお呼ばれされる事はなく家に葉書が届いた次第で。私は優華さんから、風馬君は佐伯君がお兄さんに頼んで彼らから。

「良いよね、結婚式。」
「そうねぇー、あの二人正式に…。」

知人が幸せになる事は何処か心が安らぐし良い気持ちにもなる。私は改めて夫婦になった二人をじっと見つめる。

「これから二人、どんな生活を送るんだろうね。」
「さぁね、今までと変わらないんじゃない。」

何とまぁ投げやりな…。これからが本番でしょうが、優華さんの所の実家へのご挨拶からの今後の親戚付き合い、家事の役割分担、それにいずれかは妊娠して…。

「ねぇ、風馬君。」
「んーなぁーに?」
「今はこうして付き合ってるけど、今後はどうするの?」
「?」

目を細め、首を傾げる。

「ずっとこんなんじゃいられないのよっ!いつかは高校卒業して、大学だっていや大学に行くかどうかだって。」
「…んー、まぁその時はその時。」
「ちょっと!真面目に!」
「明日には明日の風が吹くでしょう、あっ風馬だけに!」
「………。」

無頓着な所があるのは知ってる、それでも…。

「…安心してよ、若葉ちゃん。」
「?」
「僕はずっと君と幸せな生活を送るつもりだから。」

そう言って眩い笑顔と共に私の頭をぽんっと置く。

「風馬、君。」
「じゃーね、若葉ちゃん……心配しなくても僕が君を一生幸せにしてあげるから。」

別れ際に私をぎゅと抱きしめる。

嬉しい、けど。


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