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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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将来-3

「怪しい!」
「んー。」

と、言い放ちドリンクをドンと置く巴ちゃん。

いつものドーナツ店、私は昨日の風馬君の不審な行動を話す。

「図書館で借りた本を見せてくれなかったのよねぇー。」
「内容が気になるわねぇーそうやって隠されると。」
「きっと絵に関する本よ、ほら彼美術部だし。」
「甘えわねっ!ただの絵の本だったら態々隠す必要何てないでしょう!」
「…ならどんな本だって言うのよ。」
「んー例えば別の趣味の本だったりして。」
「別の趣味?」
「そう!例えばお花の本とか、他の女子が好きそうな本を。」
「なっ、何よそれ。」
「つまり!彼には別に好きな女の子が出来てその子の好きな本を代わりに借りて、それ
なら咄嗟にアンタから隠したのも頷けるんじゃない?」

うぅー、なんでこういう話にー、ただ相談しただけなのに胸が締め付けられる、でも彼女の言う事は筋が通っている、まさか、でも。

今日だって一緒に帰ろうって誘ったのに断られて、一条君と何かこそこそ何処かへ向かったそうで。

「巴ちゃんは風馬君が浮気してるって言いたいの?」
「悪魔で可能性の話をしているだけさ、男何か大抵浮気する生き物なんだから、まぁでも
あのもやしっ子に限ってそんな度胸あるかどうか。」
「彼は一条君と帰ったのよ?そんなんで別の女の子と浮気何て。」
「そうね、なら残された答えは一つね。」
「え…まさか。」
「今頃、人気のない所であんな事やそんな事を。」
「なぁーによぉー、そんな訳ないでしょ!」
「いや可能性は十分あるでしょ!」
「すぐそうやって変な方向に持ってくー、ただお友達同士で相談した事があるだけでしょー?私達だってこうして今ドーナツ店でお喋りして、それと同じでしょ、巴ちゃんが
BLマニアなのは分かるけど、男の子が普通に同性同士で同行してるだけでホモだのゲイだのそういうとらえ方する方が異常だよ?」
「それじゃー私が学校で男子が普通に同性同士でつるんでるの見ただけで同性愛を想像
してしまうちょっと変わった人でしょうが。」

いやちょっと所じゃないと思うが。

「だって小鳥遊君には性癖があるでしょうが、佐伯君と…。」
「それはぁー、確かにずっと前に青森に二人で。」
「うん、そこで一緒に飯食ってお互いアーンし合ったり、温泉でお互いの体触り合って
挙句別れるのが嫌でもう一日予定変更して延長して。」
「で、でもそれは佐伯君に、でしょ?一条君なら。」
「それでも男は男でしょ?うちの蓮だって結構イケメンだし、アイツはあたるの幼馴染で
一緒に子供の頃お風呂に入ったりもしてるし、だからきっと会えないあたるの臭いを求めてるのでは?」

臭いって…。

「そんな事。」
「でしょうね、でも蓮の部屋にはあたるの小さい頃使ってたスポーツ用具やコートも大切にしまってるのよ。」
「そ、それは別に共有で使ってただけで…。」
「…連の部屋にはあたるが来てた上着に下着、彼が良く使ってたタオルも大切に保管してあるのよ?」

え、え?

「それもずっと洗ってないの、彼のトランクスにブリーフも、そういえば丸めたティッシュも大事に保管されていたわ、きっと彼が鼻をかんでそれを…。」

一体何の話?

「…今頃連の部屋に案内されて、彼の大量の汗が染みこんだタオルを大事に肌につけて思いっきり臭い嗅いでこの世の物とは思えない幸福にたたれ、彼の下着も一杯愛でて自分もそれをはいて、彼の唾液と鼻水がたっぷりしみ込んだティッシュも、今頃連と小鳥遊君とで必死に奪い合ってるんでしょうね。」
「……い、いやそれは、流石に。」

彼女はさっきから何真顔で話をしているんだろう、でも風馬君は確かに佐伯君の事が大好きだもんね、もしかしたら…。

「まぁーそれは嘘だけど、確かに少し気になるよね。」

一気に力が抜けた…、何なのよぉー!

「でも連と自宅に向かったのは確か見たいよ、気になるなら行ってみたら?」
「うん!ありがとう巴ちゃん。」



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