第22章 感じない女-4
第22章 感じない女(4)
「さあ、ついでに花びらもきれいにしてあげようね」
それはアンバランスだった左側のラビアを、右側と同じに揃えるというトリミングだった。
その作業は麻酔をかけなかったために、クリトリスへの針と同様、激しく痛んだ。
「ユキ!……形を決めるわよ」
ユキが薄い木の板を手渡した。まず、女の溝の膨らみのカーブにそって細長い板を置いた。
「痛いっ。ああっ、……いたたたた」
そこに、ラビアを思いきり引き伸ばしてピンで突き刺し、板に固定した。ピンは片側だけで五カ所も使った。
ピンで刺す度に、美弥は両足を震わせて泣き叫んだ。ピンが刺さった所からわずかに血がにじんでいた。 「ううう……ああッ、痛い」
ローストビーフのようなウイングが限りなく大きく拡げられた。ラビアの膨らみは、最大のところで左側が右側の三倍近くもあった。昆虫採集の蝶の展翅台のようだった。
「さあ、そろえてあげるわね」
マヤは、ユキに左側のラビアを引っ張って持たせた。
マヤは手に電気メスを持っていた。
ジジジッという音がして、紫色の煙が立ち上って、左のラビアが短くカットされていった。切断面は凝固されていくので出血は少なかった。
しかし美弥は切断される五分間、激しい痛みのために全身を震わせ、声を涸らさんばかりに叫び続けた。おしっこが連続的に垂れていた。肛門も開いたり閉じたりを繰り返している。
「ほら、きれいになったわよ」
切り落とされたウイングの破片を見て、美弥の顔に新たな涙があふれた。
美弥の股間は、尿道、クリトリス、花弁の三カ所の痛みで激しく脈打っていた。
ユキが丁寧にクリトリスと花弁に、痛み止めの入った抗生物質入りの軟膏をぬった。
尿道には痛み止めの素麺のような棒薬を挿入した。
美弥の尿道は、焼けただれることはなかったが、かなりのひきつりが残った。そのため、ますます美弥のおしっこは、しぶき方がひどくなった。まるで噴水のように四方八方に飛び散るようになった。一般のトイレを使うことはできなくなったばかりか、着衣を下げたままでのおしっこは、全くできなくなった。 またバラの棘のため、おしっこ時に痛んで、おしっこをするだけで最低でも十分はかかることになった。美弥は三週間近くのあいだ、一日の起きている時間のほとんどをトイレで過ごす羽目になってしまった。
< 第22章 感じない女 終わり >