16.おっぱい審査-2
「あら。 お乳でるようになったのに、変ねえ」
「あ……も、申し訳ありませんっ」
「まあいいわ。 次よ」
今日の女医はいつもと様子が違う。 普段であれば些細な朋美の言葉尻を捉え、嫌というほど過酷なおっぱい特訓を課してくるはずだ。 それが今日は、淡々として感情を見せない。 朋美は緊張していたものの、どこかでホッと安堵する。 このおっぱいアンケート、もしかしたら、正解なんてないんじゃないか? 逆にいえば、どう答えても次に進むようだ。 とすれば、思いつくまま正直に応えるしか他にない。 とにかく5秒の制限時間だけ気をつけて、直感に従って答えよう……そう朋美は覚悟を決めた。
「朋美さんにとって、乳首は何?」
「お、お乳を射精したり、おっぱいに色んなものを入れるときの入口です。 あと、あの……朋美がオナニーするとき、一番シコシコして気持ちいい場所です」
「朋美さんにとって、オマンコは何?」
「あの、その、オマンコはおっぱいが気持ちよくなったとき、オマンコ汁が出てしまう恥ずかしい穴です」
「朋美さんにとって、食事は何のため?」
「……おっぱいを……あの、朋美の大きいだけではしたない、搾っていただくと節操なくお乳をまきちらす恥知らずなおっぱいを、しごいてしごいて、しごきぬいていただくためです」
「朋美さんは、将来何になりたいの?」
「は、はいっ。 あのっ、朋美、おっぱい星人になりたいです!」
「朋美さんは、おっぱい星人になって、どうするの?」
「えっ? ど、どうするって……うう……」
瞬間詰まる。 何しろ朋美は、おっぱい星人が何なのか、実はよく分かっていない。 何となくおっぱいで何かする、すごい存在なんだろうと思っているだけで、イメージは全く定まってない。 ゆえにどうするか問われても、朋美には答えようがないわけで。
「……お、おっぱいします!」
窮してしまえば、もう自棄だ。
「朋美、おっぱい星人になって、毎日、いっぱい、おっぱいしたいです! 一生懸命おっぱいします! いつでもどこでも、一日中おっぱいします!」
「……」
女医は無言でメモをとる。 ドキドキしながら反応を伺う朋美を一瞥すらせず、
「朋美さんのおっぱいは、どうなのかしら?」
次の質問だ。
「どんな……ですか。 お、大きくてだらしない――」
「ああ、そうじゃなくて。 そうねぇ、朋美さんのおっぱいの匂いにしようかしら。 どんな匂い?」
脳裏にみさきの言葉がよぎる。 反省するときは、自分の欠点を真摯に受け止め、更なる向上に努めるよう、口を酸っぱくしていたみさき。 厳しい反省乳搾りのお蔭で、朋美は自分の欠点だらけのおっぱいを、ちゃんと表現できるようになっている。
「げ、下品でみっともなくて、あの、鼻がもげそうになるくらい……く、くっさい匂いです」
「そう。 じゃあ、おっぱいの色は、どんな色?」
「おっぱいオナニーのし過ぎで黒くなってます。 ……淫らではしたない色をしています」
「おっぱいの形は?」
「ぶ、ブリブリ太っているばかりで、カンカンに搾っていただかないとすぐに垂れる、だらしない形です」
「そんなおっぱいを始終誰かに見られているわけだけど、それについてはどう思ってるのかしら」
「は、恥ずかしいです……。 あの、それと、も、申し訳なく思っています。 朋美のおっぱい、見ていただくだけで乳首が勃起する、変態おっぱいです。 こんなみっともないおっぱいを見て頂いて、申し訳ないと思います……」
そこまで口にしてハッと気づく。 そんなみっともないおっぱいを、朋美は毎日女医やみさきに見せており、あまつさえ搾ってもらって、訓練で鍛えてもらっている。 そのことに対する感謝はともかく、謝罪については、改めて考えればしたことがない。