葵の父親-27
朝、葵のセットしたアラームで目が覚める。
葵は午前中は塾があると外出して、彼は昼過ぎに再び奈々子の家に帰ってきた。
昨夜ほとんど寝ていなかったので、さすがに疲れた葵は
奈々子のベッドでスヤスヤと無邪気な顔で昼寝をしている。
彼の寝顔を見ているのも飽きない。
こんなに無防備な姿を見せてくれるのは自分の前だけだよね・・・。
そう思うと彼女の特権みたいな思いも湧き上がってくる。
それにしても昨日のプレゼントの量はすごかった。
(やっぱり葵はモテるんだ・・・。中にはすごい可愛い子もいるだろうから、
なんか嫌だな。)
葵は浮気をしないとは思うけど、心配になってしまう。
(私が葵にしてあげられる事ってなんだろう。
・・・最初は葵の父親って物凄い自分勝手で酷い奴って思っていたけど、
相手があの物腰の柔らかい小田先生だったなら、100%そうは思えない。
きっとお互い誤解している部分とかあるんだと思う。
それに葵には幸せになってもらいたいから、
二人が話し合うきっかけとか私が作ったらいいのかな・・・?
でもそれって私の自己満足?)