蜜月は予鈴と共に-5
ほんとうに男の人って、みんな最低──葉子の異性に対する偏見はますます強くなった。
「教壇に立つ君とはまた違う魅力を感じるよ」
言いながら登坂はソファーから立ち上がり、葉子に迫った。
目の前にうまそうな果実がぶら下がっているので、手を伸ばして触ってみる。
「いやっ!」
微かに抵抗を示す葉子に、登坂の巧みな愛撫が襲いかかる。
鷲掴みにしたり、乳首がねじ曲がるほど指で転がしたり、時には陶器を磨くような手つきで撫でまわした。
これだよこれ、適度に指を押し返してくる、この弾力が病みつきになるのだよ、と。
「君さえおとなしくしていれば、悪いようにはしないよ」
登坂はスマートフォンをポケットに突っ込み、葉子をソファーに押し倒した。
「教頭先生、やめてくださいっ」
嫌がる葉子の首すじにむしゃぶりつく登坂。
脳まで痺れるほどの体臭を吸い込みながら、うなじ、鎖骨、耳たぶ、そして乳首を舐(ねぶ)りまくる。
上へ上へと逃げる葉子だが、登坂の舌はどこまでも追ってくる。
まるで巨大な爬虫類(はちゅうるい)に捕食されているような気分だった。
スカートの中に手がもぐり込んできた時にも葉子は抵抗したが、気づけばショーツは太ももの辺りまで脱がされており、股間に教頭の顔面を迎えるかたちになっていた。
「君がさっさと脱がないのがいけないんだ」
「そこは……」
「舐めて欲しいんだろ?」
いやいやと首を振る葉子を無視して、登坂は眼前に迫る女性器に吸い付いた。
さすがに若いだけあって、愛液の味も匂いも分泌量も最高である。
さらに陰唇を指で広げながら舌を鋭く送り込む。
葉子の脚から徐々に抵抗の意思が消えていくと、今度は指の腹で膣口を刺激してやった。
登坂は肛門には興味のない男なので、ひたすら割れ目とクリトリスをいじくりまわし、頃合いを見て人差し指を膣に挿入した。
「あっ」
葉子が敏感に反応する。
「マドンナ先生は中がお好きなようだ」
登坂が指の出し入れを開始する。
いち、にい、さん、しい、と回数を告げ、五回目のところで指を二本に増やした。
「はうっ」
葉子は下腹部に電撃を受けた。
ただでさえ不潔な指なのに、あろうことか自分の体は汚されることに悦びを感じている。
どうか夢であって欲しいと願いながらも、現実に葉子の性感はどんどん高まっていくばかりだった。
絶頂が近いのが感覚でわかる。
じつは葉子自身も指や物を入れてオナニーする女性だった。