夜這いする、の巻-7
まあ、考えようによっては、これはこれで贅沢なことなのかもしれない。
女の子の秘め事をこんな特等席で見られることなんて、この先あるかどうかわからないのだから。
「もうだめ、おかしくなっちゃう……ん」
バイブの周辺は彼女の愛液でびちょびちょになっていた。
その後始末をしてあげようと舌を伸ばした時、ふとスタンドミラーの存在に気付いたぼくは、喉をごろごろ鳴らして我に帰った。
いけない、うっかりしていた。
その鏡に映ったぼくの姿は……その姿は……なんと猫そのものだったのである。
「ねえ、今度はその肉球で、お願い……はあん」
おっと、可愛いご主人様がお呼びだ。
ぼくは自慢の尻尾をくるりとしまい、凛々しい耳をぴんと立たせて、これから長い付き合いになりそうだなと彼女を見て思った。
しつこいようだけれど、もう一度だけ自分自身に言い聞かせておく。
ぼくは猫なのだ、と。