ホントノキモチ-2
人気なガーデンパークなだけあって人気も多く。
「へぇーこれがアルパカさんかぁー、可愛い!」
「……。」
楽しげな彼女、けど僕は何も楽しくない、だって。
「何かアイス食べたくない?向こうの花畑で売ってるらしいから行こう!」
言われるがまま向かう、嘗て彼女を振り回していた僕が今度は…。
「はい!チョコでいいよね?」
「うん…。」
見た目からチョコが好きと判断されて、子供の頃も「犬っぽい」と。
「美味しいね。」
「そうだね…。」
辺りは美しい花畑や湖で覆われている。
「…どうしたの?楽しんでる?」
流石に様子がおかしいのに気づかれ不信がる彼女。いい加減僕も反論し。
「楽しめる訳、ないだろう!」
「えっ。」
とぼけてるんだろうか?僕らがこうして付き合う事がおかしい事に。
「…この前の話で僕らは別れたんだよ?それなのに…。」
「それは…。」
にも関わらずデートをして、僕がどんなに胸が苦しいか。
「どういうつもりなの?」
「それは…。」
君が声を掛ける度、君が笑う度、僕は胸が締め付けられる。
「君さぁー少し鈍感な所あるよね、僕が今どんな気持ちか分かる?」
折角彼女との別れを決意出来たってのに。
「…ちょっと一人にさせて。」
「あ…。」
僕は彼女の制止も聞かず勝手に別の場所へ向かう。