自由-2
夜、寝る段になって、僕のベッドに例の猫が来た。猫に連れられフレデリーケも付いてきた。
「一緒に寝てやってくれ。僕はまだすることがあるから。じゃ、おやすみ。」
ビクトルはそう言うと、部屋の戸を閉めてしまった。
妹と猫に挟まれた僕は、外国の家の天井を見つめながら、何を話そうかと考えた。
「Viktor diris, ke ankaŭ via fratino iris al la sama lernejo kiel mia.」
フレデリーケのほうから話しかけてきた。イーラと同じ系列の学校に通っているのだそうだ。
イーラも、カナダでやはり同じ学校に行くらしく、日本のほうでは留学扱いにして、三年後に戻れるようにしてもらえると僕は聞いた。世界規模の一貫校とは便利なものだと思った。
学校の話をしていたら、フレデリーケの受け答えが次第にゆっくりになり、静かな寝息を立て始めた。猫はとっくに眠っている。
フレデリーケは襦袢にパンツだけの姿だった。まだ膨らんでいない胸に乳首だけが浮かんでいた。軽く触ってみたら、イーラと最初に出会った日のことが、ありありと蘇ってきた。確か、歳もこの子と同じじゃなかったろうか。
片脚をそっと開かせてみた。浅緑色のパンツははまり込んで溝をくっきりと作っていた。真ん中は、やはり黄ばんでいる。そこにも手をやって、女の子の形を確かめた。僕は堪らなくフレデリーケが欲しくなった。
長く伸びたフレデリーケの脚に沿って、下着は滑らかにすり抜けた。慣れた手つきに、これも身に付いた技術かと、我ながら感心した。フレデリーケの深い切れ込みは、両腿が裸で開いても、口を閉じている。桃に似たそこと、茶色の小さな肛門が、とてもみずみずしかった。
ものを剥がすような音をかすかに立てて割れた溝の中は新鮮に赤かった。ひだのあいだに溜まった女の子らしい汚れの量が、そのままこの子の清楚さを示していた。数日風呂に入っていないのだろう。垢よりおしっこのにおいが強かった。
止められない衝動に駆られながら、僕は、大切な人を裏切る宿縁のような悪徳を自分に認めた。
しかし、湿った肛門に鼻を付けて溝へと擦り上がっていくうち、僕の口腔に現れたのは、まさにあの日のイーラのにおいだった。
「脱がせていい? 全部替えないと。」
「いいとか悪いとか、あたしに何ができる?」
かつて交わした言葉が脳裏に響いた。今はイーラはなんでもできる。涙が止まらなかった。
一つになったイーラの思い出と肉の欲は、救いの出口を激しく求めた。僕は、味がしなくなるまでフレデリーケのそこに口で甘えた。