ラサの進路-3
人の仕事の邪魔になるのも嫌なら、手伝う気にもならなかった僕は、隠れるような思いで部屋に戻ることにした。
いつのまにか、部屋にはラサが来ていた。
「母屋だとヨガリエが話しかけてくるのよ。勉強したいのに。いても構わないでしょ?」
ヨガリエというのはドンブロフスキーさんの奥さんのことだ。
僕は、ラサのいるテーブルの向かいに座った。ラサは本から目を離さず
「高専に行くことにしたの。」
「コーセン?」
「高等専門学校。」
「なんでまた?」
「あたし、機械とか、建築とか好きなんだ。日本で資格も取ってみようって思えたの。」
「ふうん。」
そうしてラサは勉強を続けた。僕はすることもない。
黄色いタンクトップ一枚のラサの体から、いつも通り濃い体臭が漂ってくる。髪を掻き上げるとき見えるオレンジ色の腋毛は、汗で湿って肌に貼り付いていた。
イーラのいない今日ばかりは、むやみにラサの体が恋しかった。
「ラサ、あの」
立ち上がった僕に目をやったラサは、すぐズボンの膨らみに気が付いた。
「誠のほうがそんな気を起こすの、珍しいね。あの子の代わりが欲しいんでしょ? いいよ。休憩にする。」
ラサも立ち上がった。黄緑色のミニスカートを穿いて、いかにも夏らしく明るい出で立ちだった。
「ベッドに行く? 椅子でもいいよ。」
ラサは自分で肩紐を下ろして見せた。乳首に布が掛かって止まった。