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華麗なる転身
【SM 官能小説】

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第10章 始まったバリウムショー-1

第10章 始まったバリウムショー(1)

 センターの一室では、来客四人とそれを接待する男らが椅子に腰掛け、言葉少なめに雑談していた。
 男たちの前のテーブルの上には豪華なオードブルが並んでいたが、男たちは喉が乾くのか、それには手を付けず、もっぱら洋酒の入ったグラスを口に運んでいた。
 そして先ほどからテーブルの前方の明るい空間を気にしていた。これから始まる接待の催しに過剰なまでの期待を込めて待っていた。
 やがてドアが開いて、マヤとユキが入ってきた。マヤは真紅の、ユキは純白の、それぞれピッチリと身体にフィットしたソフトレザーに包まれていた。もともと綺麗な顔立ちの二人だったが、ボディラインが綺麗に表れるレザーに包まれると、幼いユキまでもが妖しく魅惑的な大人の女の色気を醸し出していた。
 マヤは豊かに膨らんだ重そうな乳房が窮屈そうにレザーの中に押し込まれていた。一方、マヤに比べて未熟なユキの乳房は初々しく柔らかそうな清楚な盛り上がりを見せていた。そして、二人ともその胸の膨らみの頂点部分がプツンと可愛らしく飛び出して男の目を釘付けにした。
 胸の膨らみから下腹部にかけては、男には無い、独特のカーブをソフトレザーが描いていた。それは股間に近づくにつれ、むっちりと膨らんだ左右の丘に分かれていった。
 男達の目が、女だけが持つ股間のふくよかな丘陵に注がれているのが、二人にはよくわかった。また、レザーで隠れて見えない漆黒の繁茂の奥深くを、淫靡に想像しているのを男達の目が語っていた。

 その淫猥な雰囲気を一掃するかのように、ハッキリした通る声でマヤがステージを進めた。
「お待ちどうさまでした。ただいまからショーを始めます。私はマヤと申します。こちらはアシスタントのユキです。どうぞ今宵は心ゆくまでお楽しみ下さいませ。
 ショーの中では、お客様にもお手伝いいただく場面があるかと思います。その節はどうぞご協力のほどをお願いいたします。
 それでは、本日の奴隷を連れてまいります。……ユキっ!」
 簡単な挨拶の後、部屋を出たユキが美弥を引き連れて戻ってきた。
「おおぉぅ」
「あぁぁ、……いいねぇ」
 客席から低音の響きが聞こえてきた。
 美弥は後ろ手に縛られ、顔には大型のカラフルな蝶の形のアイマスクが付けられ、口にはオレンジ色のボールギャグが嵌められていた。
 ボディは黒色のソフトレザーを纏っていた。ただ、乳房と股間がくり抜かれていた。特に胸の部分は円形のくり抜き部分が小さく、無理矢理その穴から乳房をつかみだしたのだろうか、根元が絞られて砲弾型に飛び出していた。股間部の縦の大きなくり抜きからは、女の部分が垂れ下がって丸まっているのが見えた。
 そして、もうひとつ。左右の膝が長さ五十センチほど間隔を開けてステンレスパイプの端にそれぞれ固定されていた。これによって、美弥はヨチヨチと歩くことはできても、脚を自分の意志で閉じることはできなかった。
 つまり、股間に男の手が伸びてきても、避けることができなく、男は思う存分、女の部分を弄くり回わすことができる仕掛けになっていた。
 ステンレスのパイプは太腿で縛れば、女の股を百八十度近くまで開くことができるようにも工夫されていた。
 男達は身を乗り出して興味深げに目の前にいる、赤、白、黒で彩られた三人の女を見比べ、それぞれ好みの女に見入っていた。
 美弥は二人の女に挟まれて、客の前に両足を肩幅ほどに開いて立たされていた。
 股間にあった黒い繁茂の残りは、綺麗に剃られてピンク色の地肌が見えていた。
 今でこそ、股間の剃毛は珍しいことではないが、当時はパイパンの女を目にすることはまれであったので男達は食い入るように見ていた。
 垂れた赤紫色の小陰唇はユキの手当のかいも無く、まだ腫れたままだった。
 ユキが美弥の口のボールギャグを外した。涎が糸を引いて床に垂れた。
「これが本日の奴隷です。奴隷ですから名前などもあるはずもありません。
 どうぞ皆様で適当な名前を付けてください。今日はその名前でこの奴隷を呼ぶことにします」
 客席から、ポチ、奴隷四号、性悪女、豚などと声が挙がった。
「ハイジだ!」
 主賓の招待客が声を上げた。マヤが肯いた。
「では、ハイジでどうでしょう。……異存はございませんか。……では、お前をハイジと呼ぶことにするよ。いいかい?」
 美弥の口からは声が聞こえず、顔も動かなかった。
「返事は?……」
 マヤは先がゴム製の大きなヘラでできた鞭を勢いよく振った。
 ブンッと音を立てて女の部分をしゃくるように、お尻の側から前に叩き上げた。
 ピシッ!
 甲高い音が股間から響いた。
「ひぃっ!……はい」
「聞こえない!」
 ピシッ!
「はいっ!」
「せっかくのスターになったんだから、お客様によく自分の身体を見て、覚えて貰わなくちゃね。……さぁ、お客様におねだりするんだよ。身体を見てくださいっ、て言うんだよ」
「皆様、どうぞ近づいて身体を見てください」
 美弥は脅えた小声でそう言った。
「触っても良いのかい?」
 美弥は黙っていた。代わりにマヤが応えた。
「どうぞ、存分に……」
「あそこに挿れてもいいのか?」
「指程度でしたら、いくらでもどうぞ。……ただ、皆様のご自慢の銘刀は、……申し訳けございませんが、お控え願います」
<第10章 始まったバリウムショー(1) 終わり  つづく>


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