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せいざめい
【エッセイ/詩 その他小説】

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「おい、また この手の話かよ」-1

ドイツ・ツァイスの大型プラネタリウムには、魅力的な投影機がある。
本体の両端に一つずつついた小さな球形の「星座名投影機」だ。
明石天文科学館のプラネタリウムを見に行って、一番楽しみにしているのが、この星座名が投影される時だ。
夜空に輝く星座の解説がある程度終わったときに、映し出される可能性が高い。
夜空に、星座の名前が、

て ん び ん
Libra
さ  そ  り
Scorpius
い     て
Sagittarius
や     ぎ
Capricornus

という具合に、日本語と学名とが投影されるんだ。
夜空が、実物大の星座早見盤になったみたいで、そのしばらくの間、目を見開いて星座名を読みとろうとしてしまう。
時にはオペラグラスを持ちこんで、空の高いところに映される星座名を必死で確認した。

日本では南の空低くに見える、

お お か み
Lupus
つ     る
   Grus

といった星座は、文字が逆さまに投影されていた。あとで知ったけど、南の国の星空の中で映し出すと、ちゃんとして見えるのだ。

だけど、東京の『五島プラネタリウム』を見た時、自分のすぐそばに、

け ん び き ょ う
Microscopium

という星座の名前が、逆さまに投影されてるのを見て驚いた。明石のプラネタリウムでは、そういう小さな星座の名前は ないんだ。
のちに名古屋市立科学館のプラネタリウムを見たけど、ここも小さいものまで星座名が書かれていた。明石のはどうも簡略化された星座名のようだ。
なに座の名前が書かれてないのか、そのうち確かめてやりたい。


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