初めての彼女?-10
「ちょっと、いつの間に二人付き合っていたの・・・?
全っ然気がつかなかったんだけど!!!
でも奈々ちゃんの彼氏って大学生じゃなかったの?!」
「ごめん・・・騙すつもりはなかったんだけど最初大学生だと思っていて、
なんか言えないまま・・・。」
「うわーっ、俺も全然気つかなかった!でもいつの間に?!
俺らってゆかりの家で会ったのが初めてじゃなかったっけ?」
「その前に奈々子さんとは会ってた。」
葵が照れたようにボソッと言いながら奈々子の顔を見た。
「うん・・・実はそうなの。ゆかりの家で再会した時にはビックリしたんだ。
黙っててごめん。」
奈々子と葵は少し気まずそうに打ち明けた。
「びっくりしたけど、葵の彼女が奈々ちゃんでよかったよ〜。なんか安心!
ほら、葵目当ての女の子ってさ外見だけしか見てない人多いけど、
奈々ちゃんならそんなことないでしょ!」
ゆかりにそう言われて奈々子は内心、もしこれが奈々子の好きではないタイプの
顔の男の子だったら付き合ってはいなかったかも?と思ってしまうが、
微笑んで曖昧にしてしまった。
「俺もそう思う!でもよかったな葵。奈々さん年上の彼氏との結婚話フッてまで
お前を選んだんだもんな。スゲエな〜!」
豹介は一人でうん、うんと頷いた。
「まぁね。だから豹介も安心しなよ。」
「あ・・・?」
葵にそう言われた豹介はとっさに奈々子の顔を見る。