9.サイド・ストーリー『海山和代の初体験』-5
「フェラチオさせてください、フェラチオ!」
海山和代が色めき立った。
「大声出すなっ! 恥ずかしくないのか、そんな言葉」
海山和代はフェラ、フェラと叫びながらケンジをそのままベッドに押し倒して押さえつけ、彼が穿いていたビキニの下着を一気に脱がせた。
「こっ、こら! 慌てるな、海山和代」
海山和代はケンジのペニスを握っていた。
「なんか……元気ないですね。セラピーの時のケンジさんと違う……」
「気乗りがしないんだよ。身体は正直だ」
海山和代はにやりと笑って言った。
「燃えてきた。あたしがその気にさせてあげましょう」
そして彼女は躊躇わずそのペニスを口に咥え込んだ。
「あっ!」
ケンジは慌てたが、海山和代は両腕でケンジの腰をがっちり抱え込んでいて身を引くことができなかった。
意外に絶妙な舌使いだった。海山和代の唇がペニスの先端から包み込み、奥まで吸い込みながらその舌で敏感な部分を優しく舐め、同時に喉の奥で先端部分を擦り上げた。
「くっ! こ、これはなかなか……」
ケンジは不本意に湧き上がる射精感に狼狽していた。いつの間にかケンジのそれは大きく膨張してどくどくと脈動を始めていた。
口を離してふふっと笑った海山和代は息を荒げているケンジの顔を見つめた。
「どうです? うまいでしょ? あたし」
「な、なんで経験もないのにそんな舌使いができるんだ、おまえ」
「この素敵な話いただいてから、あたしバナナと太巻きで練習しました」
「ふ、太巻きだと? 俺のはそんなにでかくない!」
「食事はここ二、三日ずっとバナナと太巻きでした。ケンジさんのこれを想像しながらやってたんです」
海山和代は、天を指してビクビクと脈動し先端から透明な粘りけのある液を滴らせているケンジのペニスを指でつついた。
「頼むから最後にかじりついたりしないでくれよ」
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