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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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梅の木-2

ちづるは洗濯機をまわし、
洋服に着替えると
朝ごはんの用意をする。

タクミは、ソファーで
コーヒーを飲んだ後に
1度隣の自分の家に戻り
制服に着替え、戻ってくる。
ソファーに座りテレビを観る。

ちづるもすぐ横で、
洗濯物を干しながら朝のニュースと
天気予報に耳を傾ける。
ちづるが言う。

「ぁ、お母さんは?
もう居ないの?」 

「ん? うん。
男の所に、、 いつだっけ。
昨日の朝? 
戻ったみたい。
ラインだけ入ってた。」

「そっか。」

「仲良く過ごしてほしいわ。
迷惑だから。
 、ぁ。 
  タオルも買ったの?」

「 ぇ?」

「それ。」

タクミは、
干してある洗濯物から
星の王子さまの絵が描いてある
小さなハンドタオルを見てそう言った。
ちづるもタオルを見る。

「ん、、 まぁ、 、、。」

「 ? 自分で買ったの?」

「、、、。 んーんー、、 」

「じゃあ、どうしたの?」

「、、んーと、。
  、、、買ってくれた。」

「え? 誰が? 」

「、 、、。」

「、、、もしかして、 」

「、、ぁ でも
私だけじゃ、ないよ!?
あの、ほら、、写真に写ってた
女の人いたでしょ?
その人が、タオル見て悩んでて、、」

「、 、 、 、、。」

「この背景が、ね?
ピンクのやつがいいか
黄色のがいいか悩んでて、、。
私はピンクがかわいいって、
話してたのね? 
そしたら、
 吉川さんが
 後ろにいて、、
   聞いてたみたいで 」

「、 、 、 、、。」

「私には、ピンク。
その人には黄色を、、 」

「、、っ はーー。
  いいよ、もう。」

「 え?」

「、、別に。
 怒ってないから。」

「ん、 うん。」

「、 、、、。」


怒ってない、とタクミは言ったが
ちづるから見て明らかに不機嫌だ。

気まずい雰囲気のまま、
ちづるは洗濯物をベランダに出し、
朝食の準備を整えた。

テーブルに食パンやサラダなどが
並ぶ。
2人はいただきます、と小さく言う。

朝のニュースの音だけが、
気まずい雰囲気の部屋に流れる。

じっとちづるを見つめながら
食べ物を口に運ぶ。

ちづるは食べながらうつむいているが、
タクミからの痛いほどの視線を
額に感じる。

耐え切れなくなり、
タクミを見て言う。

「、、 なぁに?」

「、 、 、、、。」

タクミは口に残っていたパンを
コーヒーで流し込むと言う。

「俺、さぁ、 、」

「 ん?」

「浮気する。3年後に。」

「、 、へ?」

「どーする?」

「、 、、、」  


   は ? 

 ぇーーーと、 

     何? 急に

  え ?

「ぇーーと、なんで?」

「そういうものだから。」

「 へ?」

「女が年上で男が年下だと、
数年後に男が浮気をするのが
一般的らしいのでーー。」

「、 、 、 、 。」

「、、どーする?」

「、、タクミ君、 」

「何?」

「、、、。コーヒーで、
    酔っ払ったの?」

「、 、 、、。」

「、、普通、あの、、
それが一般的だとしても、
するって宣言はしないんじゃ、、」

  冗談 ? とか??

 吉川さんに ムカついて?

  全然 

    分かんない

「俺は宣言する。
で、ちづちゃん、どーする?」

「 ? 
   どーするって?」

「それでも付き合う?
 それとも、別れる?」

「、 、 、 、
  急に、、聞かれても 」

「、、、 。」

「でも、、 〜っ  」

「何?
 笑ってるの?」

「んーー? 
 3年後も、一緒にいてくれるなら
 嬉しいな、って思って、」

「ほら! そこだよ、、。」

「 ?」

「軽く見てるよね。
 俺の事。」

「、!? 見てないよ。」

「見てるよ。」

「見てないってば。
だって、、3年後なんて、
 分からないよ。普通、、」

「、、、っはーー。
 いつ、有利になれんだよ。」

「え? ユリ??  ?」

「、 、、、。」

 3年後かよ

 それとも 5年後か?

   いつだ

「 ? タクミくん?」

「、 、、、。」

  俺に 落ちてるのに

 エロい事にも 
   きっともう 依存してる
 
 俺じゃないと 

    駄目なくせに 

  なのに なんで

 朝になると 全部 

 2人の時間はなかった事 

 みたいに 
   なっちゃうんだよ


「、、タクミ君? 
 吉川さんとは、、
     私、本当に」

「、、、今日は? 
   一緒に働くの?」

「 え? うん、、。」

「お礼は?」

「ぇ?」

「飲み物とタオルのお礼。
考えてるんでしょ?
   何にするの?」

「ぇ? 、、うん。
 お茶に、しようかと、、。」

「、、、 お茶?」

「ん? うん。
吉川さんがいつも飲んでる
ペットボトルのやつ。
 それを買おうと思って、、。」

タクミは少し、ホッとする。
しかし
その気持ちを素直に出す気分には、
まだなれない。

「うん、。いーんじゃない?」

「 ?  ? 」

「、、、。
まぁ、、うん。
料理じゃなくて、良かったよ。」


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