温泉旅行-23
「そういえば 藤原、彼女 できそうなのか?」
俺がそう聞いたとき 彩香が 俺を見てから 翔を見つめた
「仕事が忙しくて 女作ってる時間がないんだな」
ビールをチビチビと飲む翔・・・
「翔も 女の子に優しくしないから 振られちゃうんだよ」
翔は 高校時代に 彼女がいた
その子は 1年くらい付き合ってから 別れたらしい
「仕方ないだろ 俺には俺の生活や時間があるんだ」
「それ わかる!俺は運よく 彩香とは生活のリズムがそんなに外れないもんな」
俺が 少し自慢げに話すと
「隆だって 仕事でデートを何回ドタキャンしたかしら」
と彩香が 冷たく言ってくる・・・
「お客様から電話来たら 断れないんだよ」
「おいおい 今日は仕事の話はやめようぜ」
「お おう・・・そうだよね 飲もう!飲もう!」
少し顔が赤くなってきた俺たち
食事の美味しさもお酒をすすめてくれる・・・
「ふぅ・・・ウーロン茶だけにしとけばよかった」
一緒になってビールを飲み始めていた彩香は
少し身体を崩していく
浴衣の襟が少し開き気味になり
色っぽく見えてしまう・・・
そんな襟元を見ていた俺を
彩香がちらっと見つめ
それから
翔を見つめた・・・
少し潤んだ唇が かわいく見える・・・
「・・・・・なんか 恥ずかしいよ・・・」
彩香は そういいながら 俺たちから目線を外していく
周りの部屋の どこからか
宴会をしている賑やかな声や音がしている・・・