新しい玩具-8
タクミが自分の身体を
拭いてくれている。
ちづるは言葉を発しようとするが、
急激な眠気に襲われて声が出ない。
「、、はぁ、 、、
〜っ、 、 」
〜っ、 、、
なんで ?
なんでそこまで
してくれるの ?
〜っ、 嫌だ 私
溺れるの 嫌
タクミ君に
溺れたくない
「はーーい、、
次はパンツはいてーー
パジャマも着ようねー?
、 、って、寝てる?
ほらーー ばんざーい して?」
「〜っ、 ぅ、 、っ 」
だって
男の人は
いつも いなくなるもん
だから 今 溺れたくない
「ん、、
これで、よーーし。
おやすみー。」
「、 、 、、ん、 」
タクミ君
嫌い
私に 飽きてるのに
結婚して とか
ずっと一緒に って言ったり
ついて いけない
薄暗い和室。
ちづるが眠ったと思っているタクミは、
自分のスマホを持つ。
友達とのグループラインに
メッセージが入っている。
友達の1人が【眠れない。】
というトークから始まり、雑談や
スタンプを送りあっている。
タクミも雑談に参加して、
今は学校の話になっていた。
ちづるは薄目で、スマホの灯りに
照らされているタクミを見る。
「、 、 、、 」
私
つい この間
メソメソしないって
決めたんじゃなかった?
なのに、、 なんで?
なんで 私
こんなに弱いの?
タクミ君
今誰と話してるの?
ゆかちゃん だったら
どうしよう
別れが 明日きちゃったら
私は
どうすればいいの ?
嫌だ っ !
嫌 ! !
「、ちゃん、、
ちづちゃんっ 」
「 ふ、、 っ、 、、
ぇ? 」
「どうしたの?」
「 ぇ? あれ、、?」
「寝ながら、泣いてたよ?」
「、 、、ぁ、。」
ぇ、 ?
寝て た ?
「怖い夢でも見たの?」
「、 、 、、ゆめ ?」
ちづるは時計を見る。
一瞬の考え事だと思っていたが、
40分ほど時間は経っていた。
「 んっ?」
「、〜っ、ん、うん、、
多分、そう、、、。」
「そっか。
おいでーー?」
「、 、、 」
「抱っこ、してあげるー。」
「 ん、 うん、、 。」
「ふふ、 、、
寝ながら泣くとかーー
小っちゃい子みたーい。
どんな夢だったの?」
「〜っ、、
忘れちゃった、、。」
「そっか。」
タクミはモゾモゾと動いて、
ちづるの頭を抱えるようにして
抱きしめる。
ちづるは、
タクミの胸のシャツの匂いを
思いきり吸い込んだ。
「タクミ君、、
暖かいね、、。
〜っ、 、 」
なんかまた
泣いちゃいそう