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「あなたに毒林檎」
【SM 官能小説】

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「あなたに毒林檎」-21

逃げ回る私だったが狭い部屋な上、大きな身体で機敏に襲い来る王子様には敵わなかった。
バスタオルを巻き取られ、生まれたての姿にされてしまい、履いていたショーツは破かれ裂かれ四つん這いにねじ伏せらてしまった。
 もう駄目だったがタンポンまでは目が行かなかったのか後の掃除に苦労することは無さそうと、どこかに冷静な私も居た。
でもでもでもーーー!!! とーーーーっても嬉しかった。

王子様は私のお尻の方を向く格好で馬乗りになられると乗馬鞭を振るい出された。

バシッ!「愛してる!」

「ギャッ、ヒ〜〜〜ン!!!」

バシッ!「愛してる!」

「ウググッ、ヒヒ〜〜〜ン!!!」

バシッ!「愛してる!だから叩きたいんだ!!!」

「ヒッヒヒヒ〜〜〜ン!!!」

 何発か叩かれた後、牝馬の私は悲鳴になりかねない声を押し殺し王子様に聞いてみた。
何故そうしたのかと言うと大声で喚いてしまうことで騒ぎを起こし、愛しい人の行為が中断されてしまうのを恐れたからだ。
なんて健気な私……。
だが、そんな私の質問にご主人様は激怒されてしまった。

「だってぇー あなたはマゾでしょー? こないだ見たもん……。」
 私は涙声で訴えた……。だが、この一言は彼の愛するが故の熱情に水を挿してしまったのだ……。
いや、正確には水を増させた?

「”あ”」

「誰がマゾだって?」

「見たってなんだ? 答えろ鞠絵!!!!!!!!!!! 毛等の分際で人間様に楯突くとは何事だ?」

「だってさ、エグエグ……。こないだ見たんだもん、、、林檎の力で……。エグエグ……。」
 と、きちんと言ったはずだったが、彼氏様は毛等の私に鞭を振るうので忙しくあらせられ聞いてはいなかった……。
でも、ちゃんと聞かれなくて良かったと思った……。

 林檎の力? で見たもの、見せられたものが本当であるという証拠はどこにも無いのだ、本当のことであればいつかご主人様自ら話して聞かせてくれるだろう。
 本当の事だとしても私はにっこり微笑み責め上げて差し上げれるはず、その時が来たら。

「悪い子にはお仕置きが必要だ。この鞭の痛さを私の愛だと知れ!! もっともっと躾けてやるからな!!」

 バシッ!
「ありがとうございますと言え!」

「あ、あああ……。ありがとう、ごごごごございます〜 ヒ〜〜〜ン!!!」

 バシッ!
「嘘を付くな! 素直になれ!」

「ごめんなささ〜〜〜いいい、、、ヒヒ〜〜〜ン!!!」

 バシッ!「愛してる!愛してるんだ!まりえ!!!!」

「ヒッヒヒヒ〜〜〜ン!!!(私もで〜〜〜〜〜す!!!)」

 いつの間にやらしゃっくりは止まり、興奮のあまり心臓も止まろうかとしている……。

 これがご主人様の愛だと理解しようとするのだが、とにかく痛かった……。
容赦無く鞭を振るわれ私は涙を流し心を打ち震わせているのだけれど、こっちの切ない想いはちゃんと伝わってはいないだろう……。
その愛の証はタンポンにより塞き止められ、現時点の私は恐怖に震える、マゾではないただの女なのだから……。

 いつかこの痛さが快楽に変わる時が来たら素直に両手を差し出せば良い。
とっくに心の準備は出来ているのだ。

 叩かれるままのお尻はきっと林檎の様に赤く腫れ上がっているだろうな。
部屋を逃げ回る時、飛び散らかった物の中に産んだ林檎も混じってて目の前に転がっているが、艶やかな表面に貼り付く分厚い唇から舌を出し笑っているように思えた。
ニヒニヒニヒ〜って……。

 ご主人様と初めて迎える変態行為は偶然なのだろうけど嬉しい誤算のように突然やって来た。
だけどー、幸せを実感出来ないくらいお尻の腫れた痛さで失神したまま今日は終わってしまったが、火曜日はまたやって来て、それはいつまでも、いつまでも終わらない無いループを描いてくれるだろう。
 それからというもの林檎を産み落としてしまう症状は少しずつ消えて行ったが、衣装ダンスの奥に隠した毒林檎はいつでもそこにあって私はあなたよーって輪唱している。

おしまい♪


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