再び、青森へ…-3
それから僕らは次にお馴染み？な道の駅へ足を運び。若葉ちゃんと一条君は農産物販売
コーナーへ行き、僕と伊吹さんはりんごもぎ取り体験を行い。
「うわぁー林檎がいっぱぁーいって当たり前か。」
案の定真っ赤に染まった林檎が沢山実っていて、小さな子を連れた客で賑わっている。
「はぁ。」
「何よー、アイツと肉体関係持ちたいって言い出したのそっちでしょ！」
肉体関係っ！？彼女はどうもさっきから変な妄想を浮かべているようだ。
「違うの？あれはあの子の前でかっこつけただけ？」
「本当だよっ！」
そう、彼…佐伯君とは仲良くなりたい、事情は分かったけどこれじゃー何だか後味悪い
そりゃそのまま彼とは会わず、若葉ちゃんと共にしてても問題はないけど。
「なら良いでしょ！アイツの部屋で二人きりにしてあげるから、そこで顎くい、からの
口づけ…舌まで入れ。」
「だぁーもぅーそんなんじゃないってばぁっ！」
「だぁーもぅーそんなんじゃないってばぁー！」
…おちょくって真似し出すし。
「にしてもアンタ、林檎や華が似合うね。」
「え、そう？」
「草食系男子オーラ全開よねー、動物とか囲まれてたらキュンキュンしそー。」
「ほらっ、そんな事よりこの林檎とっても美味しそうだよー。」
話を逸らして熟した林檎をもぎ取り彼女に手渡す。
「うちの蓮とアンタってもじゃ毛よね。」
「はぁ…。」
急に何の話だが…。
「お土産はもう買いましたか？」
「買ったよ！父さんと母さん、一応ニートのバカ姉貴に。」
「そういや伊吹さんお姉さんが居るんだっけ。」
「まぁね、昼間っから酒ばっか飲んで。」
「あはは…。」
「アンタこそ買ったの？」
「うんっ！」
昔は転校ばかりさせる父を憎んでいたが今は感謝してるし、僕が若葉ちゃんを好きな事を知り、色々と気に掛けてくれた母もありがたいと思ってる。
「さて、と。道の駅の後は温泉かぁ。」
「うん、青森も色んな観光名所があるよね。」
「そこであたる達と合流……はぁはぁ♪」
また在らぬ妄想を。