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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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新しい恋人-3

「待ってよっ!」
「……。」

案の定追いかけて私の腕を掴み。

「どうしたの?…今朝の勢いはどうしたの?」

確かに。私は自分の想いをぶつけようとすると。

「……やっぱり、本気じゃ…なかったんだ。」
「!!」

えっ!…と心の中で叫ぶ自分、本気、と言うのは勿論告白の事。彼の中では未だ自分を本気で好きになってくれたとは思っていなく、他に理由があるから、佐伯君への未練がまだ
残っているのでは?と、疑っていて。

「違う!そんなんじゃ。」
「ゴメン気づかなくて…。」
「風馬、君。」
「いいよ、別れても。」
「!!」
「今ならまだ遅くない、彼の所に行きなよ。」
「だから違う。」
「僕のとは本気じゃ、ないんだよね…気持ちの整理がつかないから本心を分かりたいから
だからぁ!試しに僕と付き合って。」
「大好きよっ!!」
「!!」
「……確かに君の言うように佐伯君への想いがキレイさっぱりに消えた、と言えば嘘になる…、今だってこうして付き合ってるのに違和感を感じ過ぎて仕方がない。」
「なら…。」
「でもそれは自分の気持ちを整理する為でも佐伯君と別れたから代わりに貴方と付き合った訳じゃない!」


            貴方が、好きだからよっ!!


「!!っ」

人見知りで臆病な私が公衆の面前で叫ぶ、人が少なくて良かった。

「でもっ、そんな事言ったって…。」
「風馬君が疑うのも無理はないよね。」

元彼と今彼…、恋人と別れて別の人と付き合うってこんなにも厄介とは。

そう考えると元気を無くし、力なく床に目線を落とし。

「若葉、ちゃん。」
「ごめんね風馬君、でも貴方は何も悪くない。」
「話してよっ!」
「えっ…。」

話を遮り突然声を挙げ、私の肩を掴む。

「君が僕を本気で好きであろうとなかろうとこの際関係ない、僕は君が大好きだし幸せになって欲しい。」
「………。」
「だから打ち明けてよ、君が悩み苦しんでいる事全て、僕と一緒に考えよう。」
「風馬、君。」

こう言ってはあれだが普段は頼りない風馬君、でも今の彼の表情はとても凛々しくて頼もしく一遍も逸らす事なく私を見つめ。

本当に私の事、…思って。




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