歌-5
いきなり別れを告げられたちづるは、
何がなんだか、どうしてそうなったのか
分からなかった。
どうしても話がしたい、
と、彼に言う。
しかし、なかなか彼は
会おうとしてくれない。
話してくれないなら家に行く、と、
ちづるは彼に電話で伝えると、
やっと会ってくれる事になった。
彼の家の近くの公園で夜、
2人は会って話をする。
ちづるは言う。
「何が、、原因なの?
どうして、急に?」
「、 、、、。」
「、、、
こないだの、事?」
「、 、、」
「それとも、違う事?」
「、 、、 」
しばらく沈黙する。
ちづるが言う。
「言ってくれなきゃ、
分かんないよ。」
「、 、、。
初めてって、知らなかったし。」
「 え?」
「エッチ、、。」
「、 、でも、 、
聞かれなかったから、 」
「、 、 、、。」
「 、 、、え?
私が初めてだから?
それが、、 嫌なの ?」
「、 、、嫌ってゆーか、
うん、。」
「、 、、? 〜っ、
2回目だったら、良かったのにって
思ったの?」
「、、 そうじゃ ない。」
「 〜っ、?
じゃあ、
どういう事なの?」
「、 、、。」
「〜っ、、私は 信也の事、
好きだよ、、。」
「、 、、。」
「〜っ、、 全然、
そんなの、 〜っ
分かんないよ、 〜っ、」
ちづるの目から、涙が溢れる。
「、、。
分かんなくて、いい。」
「 え? 」
「もう、気持ちは、、
ないから。
ごめん、、。 」
「〜っ、 ぅ、〜っ、っ!!
嫌、 !
別れたく ないっ ! 」
「、、本当、ごめん。
俺 もう、 、 」
「分かんない っ、!
嫌だっ、! 私、 、
別れないっ !
駄目な 所とか、、
ちゃんと治すから っ
〜っ 〜っ、、ぅ 」
「、 、 、、そういう、とこ。」
「〜っ、? ぅっ、 ふぅっ、
っく、んっ、んんっ、 」
「そういう所、、。
真面目すぎるってゆーか、、。
キツい 。」
「んっ、、んんっ、 、」
「 、、本当に、、
もう無理。
ごめん。 」
信也は背を向き、立ち去ろうとする。
ちづるは思わず引き止めようとする。
「待って、! 〜っ、〜っ、」
信也は背を向けながら言う。
「、 、、俺の、携帯番号とか、
消しといて。
俺も 消す、 、、」
「〜っ、ふぅ、っ、〜っ、、
嫌だ、 っ、 消さ ないっ、!」
「、 、、。」
信也はちづるを置いて去った。
ちづるは、冬の夜の公園で、
しばらく独りで泣いていた。