歌-2
タクミが言う。
「、 、、上手いね。」
「本当ー?
ちゃんと声でてるかなー。」
「、 、、あ、始まった、」
ちづるは再び歌う。
タクミは画面を見て、
ちづるの歌声を聴きながら思う。
っつーか
これ
合コンとかの
モテポイントじゃね?
もーーー なんか
また 焦る
もっと下手で
良かったのに
エロい意外に
こんな 、 、
タクミは歌っているちづるを
チラリと見る。
ちづるのが、テレビ画面の近くに
座っている為、タクミの視線には
気がつかない。
ちづるは歌が上手かった。
上手い上に、声にどことなく
色気がある、とタクミは思った。
タクミが色々考えながら歌を聞いていると、ちづるは歌い終わった。
ちづるが言う。
「タクミ君、入れた?」
「 え? ぁーーまだ、、、。
ちづちゃん、カラオケ
好きだったんだー。」
「え? うん、好きな方かも。
最近来てなかったけど。」
「でも、歌い慣れてる感じするー。」
「ふふっ、、
若い頃は遊ぶと言えば
カラオケだったからかな。
高校時代は友達と2人で8時間とか
挑戦してた。」
「えー? 凄いね。」
「でも、大人になると、、
30代とかになると、
周りがカラオケって
行きたがらなくなるんだよねぇ。
私は全然、行きたいのに。」
「ふーん、、そっか。
、 、って、、
え!? 」
「 ?」
「ちづちゃんて、
30いってんの!?」
「、え? 、 、あれ?」
言ってなかった っけ?
あ、 。
言って ない かも
「、、 いって、マス。」
「見えないねー!
30、、いくつよ?」
「、、 32才。」
「嘘ー!
20代だと思ってた。」
「、、 ふふっ、
なんか、ちょっと嬉しいかも。」
「 え?」
「若く見られるの、嬉しい。
ありがとう。 」
「、 、 、、。」
「 、? え?
変? 」
「、 、、んーん、」
あ、 。
そうか
「変じゃ ないよ。」
年齢の話 とか
今の流れ
怒り出しても
おかしくないよな
俺 結構 失礼な事言ってんのに
ありがとうって、、、
こういう所が
ちづちゃんの
かわいい所 だな
「 ?
あ!タクミ、この人達の
歌えるの? 」
ちづるはタクミの前に置いてある、
リモコン画面を覗きこみ言う。
タクミは答える。
「ん? うん。
いつもこれ歌うー。」
「私も好きだよ。
いい曲だよねぇ。」
タクミは選曲をして、歌い始める。
いつも友達とカラオケに行くと
歌う曲なので、歌い慣れていた。
ちづるは、流れている
バラードの曲のリズムに
乗りながら歌を聴いている。
タクミは歌いながらふと、考える。