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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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ターゲット乗車に至るまで-6

一息つけたところで、改めて男の全体像を俯瞰する感じで捉えた。すると構えの右脇部分に僅かに隙が見えた。しかし、一連のことで動揺していた宮本には、それが男がわざと作った誘いなのかはわからなかった。だが、このまま防御を続けていても勝機が見いだせないため、宮本は男の右脇に向かって足を蹴り出した。

その蹴り出しを待ってたかのように男がニヤリと笑った。その途端、宮本はまるで鈍器で殴られたような強い衝撃を後頭部に受けた。全身の力が抜けて踞った宮本の頭の上から、今まで気配を感じなかった別の男の声が響いた。

「何を遊んでやがる!乗り遅れるだろうが」

「な、何だ、お前らは!」

宮本と白人の男の技の応酬に目を奪われていた本庄が、新たな男の突然の出現に声を上げて驚いた。

「寝てやがれ」

「ぐわあっ!」

しかし、本庄もその男によって後頭部を殴られて床に踞ってしまった。

「こんな余興は時間の無駄だっちゅうの。さあ、行きますよ」

その男がやれやれといった感じで言った。その言葉を受けた者が返した意外な声色を聞いて、頭を抱えて踞る宮本は驚いた。

「あら?だってヨーロッパと日本の元学生チャンピオン同士なのよ。せっかくだから見たいじゃないの」

「あまり見モノだったとは言えませんよ」

その男が言った。

「レベルが違うのは仕方がないわ。この彼がチャンピオンになったのは、もう何年も前の高校生の頃のことだし、しかも団体戦だったんだから」

その声の主が、自分を指差す気配を宮本は感じた。

(女?どうして女が?それにどうしてオレの素性を知っている?)

朦朧とする意識の中で宮本は怪訝に思った。

「じゃあ尚更こんな弱い奴相手に、わけのわからない外人を連れて来なくても、オレ達だけで充分でしょう」

「あら?闘うだけじゃないのよ。その手で直ぐに女を犯せるの?おまんこにチンチン容れられる?女を次々に犯さないと意味ないのよ」

「うっ…」

女の言葉にその男は言葉を詰まらせた。そんな様子を構うこと無く、白人の男が女に声を掛けた。

「Is there not the stronger guy?(もっと強い奴は居ないのか?)」

「Ha-ha.You must not get impatient.The champion of the personal war is waiting in a train(あはは、焦らないで。個人戦のチャンピオンが電車の中で待ってるわよ)」

遠ざかる英会話を聞きながら、宮本が痛む後頭部を抑えて顔を上げると、1人の女を中心にして、数人の男が階段を降りて行くのがおぼろげながらに目に映った。

そして最後に降りる男に焦点があった途端、宮本はその男の両手の肘から先の大きさに違和感を覚えた。

(何だ?ギブス…?)

違和感と共に既視感を覚えた宮本だったが、朦朧とする頭にはそれが何だったのかが直ぐに思い浮かばなかった。

一旦、焦点の合った宮本の視界が、階段を降りる男の手を見ながら、ゆっくりとフェードアウトした。


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