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義母と、違和感と、同級生と
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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義母と、違和感と、同級生と-5


          *       *       *

「いってきまーす」
「ほーい」
 そう言って出かける亜矢を見送ると、貴洋は自分もすぐに準備を済ませて、大急ぎで小さな
平屋の玄関を飛び出した。
 追いかけるのは、もちろん亜矢の背中。
「つかず、離れず、怪しまれず」
 そんな標語みたいな文句をぶつぶつと口の中で唱えながら、探偵にでもなったような気分で
距離を取り、義母の捕捉を続ける。
「……ん?」
 にわか探偵の足が、ぴたりと止まった。
 亜矢がとある家の呼び鈴を押し、一言二言インターホン越しに話をすると、すぐに家の中へ
入っていく。
「っと」
 貴洋はちらちらと周囲に目を配りながら、小走りに玄関先へと駆け寄った。
「あ、あれ?」
 思わず漏れた声は、素っ頓狂な尻上がり。
 二階建ての、大きな一軒家。瓦屋根の和風な造りで、側面には庇と板張りの縁側がにゅっと
突き出ている。
 この外観には見覚えがあった。というより、かなりなじみの深い場所だ。
「ここって……」
 表札には、白石に黒字で刻まれた「三好」の二文字。
「やっぱり」
 貴洋が納得の表情で頷く。
 ここは中学の同級生、三好謙吉(みよしけんきち)の家だ。
 大の坂本龍馬ファンだった父親が龍馬ゆかりの人物から選んだ名前らしい。元々名字の方も
龍馬と縁の深い人物と同じなため、すっかり幕末の人みたいになってしまったというぼやきを
本人の口から聞いたことがある。
 中学の頃はゲームの達人である謙吉に教えを請うということでよく遊んだが、高校が別々に
なってからは疎遠。卒業後、地元企業に就職したと風の噂で耳にした程度だ。
(何で、母さんがここに……)
 二人には接点などない。もしあったらお喋りの好きな亜矢のこと、必ず何らかの形で貴洋に
報告してくれるに違いなかった。
 親同士の付き合いということも考えられない。
 謙吉は早くに両親を亡くしており、祖父と二人で暮らしていた。そしてその祖父も、中三の
終わりに他界。葬式で「これからは一人だよ」と哀しげに笑っていた記憶がある。


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