さよなら、愛しい人…-4
「それじゃ、昴さん優華さん彼を宜しくお願い致しますね。」
高2へ上がる前に転校する事となった彼、わざわざ車から出て、私に対応する二人。
「フフ若葉ちゃんまるで彼のお母さんみたいね。」
相変わらずサバサバと笑う優華さん。
「安心しなよ、あたるの事は俺たちがしっかり護るから。」
彼のお父さんによって辛い思いをした事を理解した上での言い方。
「佐伯君、私は……、ううん!もうくよくよしない、向こう行っても元気だねっ!」
「あぁ!」
そう言った後、彼はまたも私にキスを。
「まぁ♪」
「じゃ幸せになってくる。」
「うん、メールや手紙も出来れば…ううん!絶対に下さいね!約束ですよ」
「あぁ勿論だとも!こっちこそ返事が楽しみだよ!」
話していたらずっと続きそうなので、3人は車に乗り、軽く会釈し合う私と昴さんと優華さん。
そしてエンジンが掛かりあっと言う間にこの場から去っていく。
私はその車を名残惜しそうにずっと見つめる。
…
……
さぁ、高2の学校生活の始まりだ!
私は心を入れ替え、上を見上げる、するとそこには可愛らしい桜を咲いていた。
次回、28話へ続く。