−玲奈、陥落 その3−-1
_ 辰己が、玲奈を抱えるようにしていた手を離すと、玲奈は本棚に両手を付き、より一層尻を突き出した姿勢になり、辰己の指の動きに合わせて、その尻は上下に揺れた。
_ 辰己は、そんな玲奈の尻の弾力を手の平で味わいながら、スカートの上から割れ目をなぞる指先に、更に力を込めた。
_ 唇を噛み、頬を強張らせる玲奈の表情は、物語っていた。見知らぬ男にあられもない姿を見られる恥じらいを、本屋という場で欲情を催した事に対する自己嫌悪を、痴漢に身を委ねてしまっている事に対する罪悪感を、そして、誰にも穢させずに守って来た、清い身体をもてあそばれる悔しさを。
_ だが、突き出された尻が、上下にスウィングする腰が、表情以上に物語っていた。その肢体を駆け抜ける快感への、悶えを。
_ 息遣いが荒くなった。その息遣いに、小さな喘ぎ声が混ざって来た。物悲しく切ない響きの喘ぎ声が、必死で押し殺そうとするくぐもった声が、
「んくぅっ、んくっ、んぁっ」
と言う声が、
「んはあっ、んふうっ」
という吐息の合間に聞かれた。
_ 聞こえて来る音は、ほかにもあった。玲奈の秘部から。
_ 玲奈は濡れていた。
_ 玲奈はその秘部を、辰己によって強制的に分泌させられた愛液で、べっとりと濡らしていた。下着とスカートに遮られていてなお、辰己は指先で、微かにではあるが、その湿りを判別する事が出来た。
_ 冷静に玲奈の状態を見極めつつ、頃合いを見計らってスカートを捲り上げ、下着の上から玲奈の秘部を、辰己は刺激した。玲奈の息遣いは、喘ぎ声は、更にボルテージを上げた。
_ 下着にはくっきりと筋状のシミが出来ていて、そのシミ付きの下着は、辰己の指の圧力に押されて、玲奈の割れ目に喰い込んだ。割れ目に沿って指が往復するたびに、深く深く喰い込んで行った。
_ じゅわっと、下着を透過した玲奈の愛液は、辰己の指と下着の間に液幕を作った。
_ 辰己は下着もずりおろした。
「いやっ!」
という玲奈の声が微かに聞こえた。
_ しかし玲奈は、尻を突き出した姿勢を崩さなかった。
「だめ!」
「やめて!」
という言葉も、荒い息遣いと喘ぎ声に紛れて聞かれたが、身体は一切の抵抗を見せなかった。
_ 快感に制圧された玲奈の肢体は、既に意思による制御から離れていた。
_ 口からは拒絶の言葉を吐いても、身体は快感を求めていた。
_ 辰己の指が直接に、玲奈の割れ目を、ヴァギナを、クリトリスを刺激しても、尻を突き出した玲奈の姿勢は、変わらなかった。