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‥へ!?
「──!!…遠矢…せ…んぱぃ!?」
「…そ、せんぱいです」
「──…っ…//」
「寮母さんが昼から出掛けるって聞いてたから気になって様子見に来たんだけど……その分じゃ熱は下がったみたいだね…」
「──っ!…」
遠矢先輩はギシッとベッドに手をつき四ん這い姿の私に覆い被さるような体勢で聞いてくる
そして耳元に唇をつけて熱い吐息を吹きかけながら凛とした艶のある声で囁いた
「でも──…躰の熱は下がっていないみたいだね…そんなに肩で息しちゃうほど苦しかった?」
「あっ…///」
「光栄だな……そんなに苦しい時に名前を呼んでもらえるなんて。頼りにされてる証拠?寮長、冥利につきるよ‥クス」
「‥ぅ‥///‥ぁ、ぁの」
あまりの恥ずかしさに声も出せないわたしの耳元に先輩は尚も魅惑的な声音を響かせ脳髄を揺さぶる
覆い被さるように覗き込む先輩の長めの前髪がハラリと前に落ちてわたしの視界に入り、いかに先輩がわたしに密着しているかを物語っていた
「彩…」
「は、はぃぃッ‥///」
突然、名前で呼ばれわたしは緊張したまま返事を返す