OL:近藤優奈編-2
・常識改編その1:オレの取る行動、オレのしゃべる言葉その全ては絶対で、周囲もそれをごく普通の当たり前の事として認める。
オレは改編した常識内容を忘れないために、ノートに書き記していく事にした。
こうすることで、そのノートを紛失しない限り、その効果は永遠に続くのだ。
たとえ、紛失したとしても『オレの手元に戻れ』と言えば舞い戻ってくるから心配はいらない。
常識を改編したあと、オレはさっそく街へ出てみる事にした。
普通なら、家賃も滞納してしまっているしお風呂も入れない状態なので、カラダ中から悪臭が漂っているのがオレ自身でもよく分かる。
しかし、街を歩いていても周りの人々はそれを全く気にしない様子だった。
きっと上記の効果が効いているのであろう。
(あっ!あそこにちょうどいいOLさん発見!!)
お昼休みで食事に向かってるのかな?
それとも、出張かな!?オレはダメ元で声をかけてみた。
「あの、すいませんがちょっと良いですか?」
「はぃ、何でしょうか?」
「いきなりで申し訳ありませんが、名前と年齢を教えて下さい」
心の中で一瞬バカ笑いしてしまったが、そのOLは特に何も悩むことなくオレの質問に答えた。
「近藤優奈、22歳です」
「あ、ありがとうございます」
きっとこれは、上記の常識改編の中の『オレのしゃべる言葉その全ては絶対』と言う内容が効いているに違いない。
「では、住所と携帯の電話番号を教えて下さい」
「住所は東京都○○区××-1番地で、電話番号は090-××××-××××になります」
すげぇ!!
いとも簡単にこの女の個人情報をゲット出来てしまったぜ!!
普通ならこの時点でアウトだが、殺人をしない限り、オレの力は永遠に続く。
「じゃあ、仕事が終わったら出掛ける準備をしといてください!ちょうどその頃に電話をかけますから」
「分かりました。お電話お待ちしております」
そう言ってその女はオレの前から去って行った。
特に何も気にしていない様子だった。
その後、近藤優奈と名乗る美女がどうなるかは後からのお楽しみとして・・・。
時間はお昼時。
お昼ご飯が食べたくなったので、オレは優奈とあった近くのレストランにやって来た。
「いらっしゃいませ!!ご予約はお済でしょうか?」
「ぃや〜ご予約してないんだけど、ちょっと時間がなくてさ!!」
時間はないわけではない。
仕事をしているワケではないので、待とうと思えば待つ事も出来る。
しかし、ここでも力を使いたかったので、オレは周りの席を見渡し、可愛い女の子がいないか確認してみた。
「あの〜、あそこの席に座りたいんだけど・・・」
「かしこまりました。ご用意いたしますので、少々お待ちください」
入り口から向かって右側のテーブル席で数名の若い女性。
恐らく休み中の女子高生か女子大生とも思われる女が食事を楽しんでいた。
そこに、女の受付娘が来てちょっとスパースを開けるように話をして、オレの席を作ってくれた。
(よし!!ココでパーッとヤッてイキますかな!!)