恋しい人-2
タクミは眠ってしまった。
夢を見た。
***
夢の中。
ちづると、SEXをしている。
周りの景色は、真っ白だ。
ちづるの家の茶色のソファーだけがある。
2人はソファーの上にいる。
ちづるは白いニットに黒いスカートを
履いている。
タクミは裸だ。
ソファーの上に、
ちづるの白いパンツがある。
ソファーのきしむ音と、
ちづるの喘ぎ声が響いている。
正常位。
タクミは、頭が妙に冴えていて、
これは夢だと、分かっていた。
「はぁ、 、、はぁ、ちづちゃん、
気持ち い?」
「ん、はぁ、ん、んんっ、ん、
はぁ、 、 ぁ、 」
ちづるはふと、顔を横に向けて
遠くを見る。
ちづるが何を見ているか気になり、
タクミも、ちづるの視線の先を見た。
真っ白の景色の中。
うっすらと、
小さな病院がぼんやりと見えてきた。
「はぁ、、ちづ、ちゃん、 、」
タクミは再びちづるを見る。
あの病院の中に、
ちづるの大好きな先生がいる。
そう思うと、無性にちづるに
腹が立った。
ちづるは、少しの間、
うっとりした目で
病院を見ていたが
ハッと気がついて視線をタクミに
戻した。
「あ、、ゴメ ン、、」
「、、 、 、」
タクミの心は、
嫉妬心でいっぱいになる。
ふと気がつくと、ソファーの上に
ネクタイが2本ある。
1度SEXをやめると、
ちづるの腕を力いっぱい押さえ込み、
素早くソファーの肘掛けに、
手首をくくりつける。
「あっ、! ぁ、」
「っ、はー、、、はぁ、 」
また あの女医か
もう いい加減
出てくるなよ
ちづちゃんの心に、旦那はいない
邪魔なのは
女医 だけだ
タクミの目が怒っている。
ちづるは、タクミの目に恐怖心を抱く。
タクミが言う。
「ネクタイ、もー1本、あるんだー。
、っ、はーーー、
何に使うと、思う? 」
「? っ、? 」
ちづるは、分かんない、と目で訴えて
首を小さく横に振る。
タクミはネクタイで
ちづるの目を覆い始めた。
ちづるは驚く。
驚いて頭を大きく横に振る。
「や、っ、やめて! やだっ、!!」
ブンブンと頭を振るが、タクミは
素早く後頭部でネクタイを結んだ。
タクミが言う。
「ちづちゃんが、、悪いんだよ、?」
「や、やめて!っ、!あたし、、
暗い とこ、駄目なの、っ、! 」
「、、ふーん、 、」
「っ、真っ暗は、!、はぁっ、
本当に、駄目なの!
お願い、、取って! もう、、
見ないから、! 」
「んー、、どーしよっかなー、、」
タクミはちづるの横に寝そべる。
頬杖をついてちづるを眺める。
唇が、ガタガタを震えている。
本当に怖がっている様子だ。
タクミは静かに言う。
「、、怖い? 」
「ん、んん、怖 い!!」
「取ってほしい?」
「んっ!取って、!お願い!
取って! 」
タクミはちづるの耳元で囁く。
「、、ちょっとだけ、
お仕置きー、、 ね ?」
あぁ
やっぱり ちづちゃんが
怖がるのって
興奮 する
「は、はぁっ、タクミくん、
取って、!お願い!!取って!
ん、んんっ、、っ、」
ちづるは横を向くと、
目を覆っているネクタイを
腕にゴシゴシ擦りつける。
どうにか、
ネクタイをずらそうと試みる。
タクミは、面白そうに
黙ってその様子を眺めている。
ネクタイは、少しずつずれてきた。
タクミはふっと笑いながら言う。
「あ、ずれちゃったー、、。
結びなおそー、、、」
タクミはそう言うと、
ちづるの後頭部のネクタイを持つ。
今度は前よりもきつく、
ネクタイを結んだ。
ちづるは叫ぶ。
「やめて!取ってっ、! 」
タクミは、ふと思いつき、
返事をやめた。
「タクミくん、、取って!ねぇ、、
取ってよ!! もう、、やだ!
取って! は、、はぁっ、
お願いだから、っ、!」
タクミはゆっくりと
ソファーから降りた。
ソファーから1メートルほど
離れた所で座る。
静かに、ちづるを眺める。
「は、はぁっ、はぁっ、 」
ちづるは息があがって
苦しそうになってきた。
「はぁっ、、タクミくん、、!?
ねぇ、、ちゃんと、いる、!? ねぇ、、 」
タクミは息を潜めてちづるを眺める。
ちづるの息がどんどんあがる。
「タクミくんっ、!ねぇ、タクミくん!! ちゃんと、いる、!?
ねぇ、返事してよっ、 ! ねぇ、、」
「、 、 、 、 、、。」
前も 拘束した時
かなり怖がってたよな
あの時、漏らしちゃったんだっけ
鼻血出した事も あった
今日は どうなるかなぁ、 、
「は、はぁっ、 タクミ、くん、
タクミ、くん、 っ、 はぁっ、 っ、はっ、、はぁっ、、
はぁ、っ、はーーー、、 はぁっ、、はぁ、 はっ、 、
はっ、 はぁ、 」
「、 、 、、」
あ、。
なんか
苦しそう
このまま続けたら
過呼吸とかに
なっちゃいそーだな
「、、ちづちゃん。」
タクミは立ち上がり、ちづるに近づく。
ネクタイをほんの少しずらして、
数ミリの隙間を作ってあげた。