unripe fruits-8
……ダメだ、もう我慢出来ない。
身体を起こした俺は、急いでベルトをカチャカチャと緩め始める。
もう、俺の身体も爆発寸前だった。
桜井の乱れる姿が、こんなにも俺を煽らせるなんて。
俺の身体はすでに、グラスいっぱいに注がれた水のようなものになっており、ほんのわずかな刺激で一気に溢れ出す、それくらいギリギリの状態になっていた。
一刻も早く桜井と繋がりたくて、俺もまた自分の衣服を引きちぎるように乱暴に脱ぐ。
床に投げ捨てた俺の制服のズボンが、桜井のブラウスに重なる。
素早く裸になって桜井に向かえば、少し怯えた瞳がこちらを見る。
そんな表情ですら、本能を駆り立てる。
俺は、脚を開いた状態の桜井の中心部にペニスをあてがって、
「……桜井、挿れるから」
とだけ言ってから、固くなったペニスを一気に押し当てた。
「んああああっ! い、痛っ!!」
絶叫に近い悲鳴が響き渡る。
そして、どこにそんな力があるのかというくらいの力で身をよじっていた。
真っ赤な顔で涙を流す桜井に怯み、半分まで挿れたペニスを慌てて引き抜いた。
途端に魔法が溶けたみたいに我に返る。
「ご、ごめん桜井! 痛かったか?」
「…………」
放心状態の彼女の唇から漏れるのは、弾んだ息だけ。
そっと視線を彼女の局部に移せば、敷いていたシーツにうっすら血がついていた。
「あ、血が……」
独り言のような小さな呟きに即座に反応した桜井は、ガバッと身を起こして身体を縮こませた。
「ご、ごめん……野々村、シーツ汚しちゃった……」
ぐしゃぐしゃになったおさげで、涙を流しながら謝る桜井。
そうだ、桜井は、処女なのだ。
一緒にエロDVDを観て、少し変な気持ちになったからと言って、ここまで来たけど、桜井はこうなることを嫌がっていたかもしれないのだ。
なんだかその姿に、罪悪感が込み上げてくる。
謝らなければいけないのは俺の方なのに。
「俺こそ、ごめん……」
そっと頭を下げて、謝る。
俺はそのまま、まっすぐ桜井を見ることができなかった。