止まらない魔法の指先-1
「やっ ……ゆ、裕太？」
突然、裕太の太い指先が、濡れた私の下着を撫であげる。秘裂に沿うように、陰唇を拡げるように、まさかの指の動きに私は、思わず甘い嬌声をあげた。
「はあぁ……んっ！？ だ、ダメっ そ、そんなことされたら私……っ」
ビクビクと腰を揺らしながら、駆け巡る刺激に瞳を潤ませる私。
「ダメじゃ……ないだろ？」
「んあぁっ だ、だって……」
耳元に吹きかかる吐息が熱い。もしかして裕太も興奮してくれている？
「よかった……ちょっと安心したよ」
「え？な、なに……が？」
私は眉をハの字にひそめ、必死で快楽を抑え込みながら裕太に問いかけた。
「おかしな気分になっていたのが俺だけじゃなくて……だよ」
そう言って裕太は照れ臭そうに微笑みかけると、下着が食い込むくらい指を押し込み、探り当てたクリトリスを、指の腹でそっと優しく撫ではじめた。
「や、そこダメっ あ、んやっ あっ あぁっ はあぁ……っ」
私は背中を仰け反らせながら、耐えきれず再び大きな声で嬌声をあげた。
「すげぇ敏感なのな…… そんな気持ちいいのか？」
「んっ いいっ あんっ す、すごく……気持ちいいの……」
堰を切ったように溢れ出す淫蜜、まるで痙攣するほどに絶え間なく揺れる腰、駆け巡る快楽に、すっかり我を忘れるくらい身悶えてしまってる私。
「なあ桜？もしかしてずっと……我慢してたのか？」
「んやっ そ、そんなことっ」
「恥ずかしくてこっそりひとりでしてたとか？」
「ば、バカっ！そんなこと……」
「言ってくれればいつでも俺がしてやったのに……」
意地悪くそんな言葉を投げかけながら、伺うように私の顔を覗き込む裕太。
もしかして言ってもよかったの？ううん、そんなわけない。だって裕太は幼馴染みで、それ以上でも以下でもない関係なんだから、いくらなんでもそんなはしたない事、頼めるわけがない。
「それにしても許せんな、俺に隠れて気持ち良くなるなんて……」
「んやっ だ、ダメっ そんな激しくしたら…… あ、はあぁんっ やぁっ おかしくなっちゃう……っ」
夢にまで見た裕太の指に、もはや抗う事も忘れ、すっかり翻弄されてしまっている様子の私。
誘ったのは私、でも、本当にこんな事をしてもらっていいものなのか、いまさらながらにどこか困惑してしまう。
「ゆ、裕太ぁっ んっ あぁ……っ」
なのに私は裕太の腕をギュッと抱き締めながら、ひとり目眩く快楽の渦に溺れていた。
いけない事だとわかっているのに、はしたない事だとわかっていながらも、独り占めしたい。誰にも裕太を渡したくない。
その感情が恋なのか、ただの独占欲なのかはわからないけれど、少なくとも今は私だけのもの。
気がつけば私は、まるで誰にも渡さないとばかりに、裕太の腕をきつく握り締めていた。