旅の始まり-6
<PM1330 また自宅アパート>
泣き伏せる母親をなだめて、なんとか住所と連絡先を聞き出し、アパートに戻ったときには、すでに1時を回っていた。
キョウコの現住所は、青森だった。
また、ずいぶんと遠くへ行ったものだ。
夫になった男のツテが、青森にあったらしい。
どんな理由があって青森に行くことになったのかは、わからない。
そこまでは、深くは訊ねなかった。
移ったのは6年前だという。
娘を連れて、キョウコは、亭主と一緒に青森へと移ったのだ。
ぼんやりとだが背景が見えてきた。
事故で夫を失い、キョウコは金に困ったのではあるまいか。
大黒柱を失ったのだから、生活が困窮するのは目に見えている。
そこに、つけ込んだ奴らがいる。
おそらく、そんなところだろう……。
青森か……。
ふと、何かが、また頭をよぎった。
青森……、雪……。