赤い薔薇の秘密-5
しばらくしてバスルームから健太郎と夏輝が出てきた。二人とも一枚のショーツを身に着けただけの姿だった。修平の思惑通り、二人はリビングのソファの前で向かい合い、我慢できないように抱き合い、激しく唇を重ね合った。
「くっ!」見ていた修平は唇を噛んだ。
健太郎は夏輝の背後から、彼女の上気した身体を抱きしめ、左手でその乳房を鷲づかみにした。
「あ、あああん、ケ、ケンちゃん……」夏輝が喘ぎ始めた。
夏輝は首を後ろに向けて健太郎の唇を求めた。彼はすぐさまそれに応えて、また熱く激しく彼女とキスをした。
夏輝は向かい合い健太郎の身体に腕を回したまま、その首筋に唇を這わせ始めた。そして彼の右耳を軽く噛んだ後、その下の部分に吸い付いた。
「な、夏輝……」健太郎は甘い声を上げた。
そして二人はソファに倒れ込んだ。
階下で絡み合う夏輝と健太郎の姿を凝視しながら、唇を噛みしめたまま身体を細かく震わせている修平に、春菜は思わず身を寄せ、その腕をぎゅっと掴んだ。
待ちきれないようにお互いの下着を脱がせ合った夏輝と健太郎は固く抱き合って、脚を絡み合わせた。夏輝の長く白い脚が健太郎の身体に回された。
「な、夏輝、」
「ケンちゃん……」
二人は間近でその目を見つめ合った。
「お、俺、入れたい、夏輝に入りたい」
「あたし、その前にあなたのものを味わいたいの。いい?」
「わ、わかった」
健太郎はソファに座った。夏輝はその前に跪くと、大きくなって脈動している健太郎のペニスをそっと両手で包みこんだ。
「あ、な、夏輝……」
夏輝は大きく口を開いて、すでに先端を濡らしているそれを一気に咥え込んだ。
「あ、ああっ! 夏輝っ!」健太郎は仰け反った。「だ、だめだ! お、俺っ!」
まるで初めての体験に戸惑う思春期の少年のように健太郎は慌てふたいめいて、夏輝の頭を両手で押さえた。夏輝は真っ赤な顔をして、口を前後に動かした。
「夏輝っ! 夏輝っ!」
修平の息が荒くなってきた。「な、夏輝……ケンタにあんなこと……」
「夏輝、お、俺……」
「我慢できない? ケンちゃん」口を離した夏輝は上目遣いで健太郎を見た。
「も、もう入れたい、入れたいよ」
「いいよ。きて、ケンちゃん」
春菜の息も荒くなってきた。そして修平の腕を掴んだ手にさらに力を込めた。
健太郎は夏輝を仰向けにして脚を抱え、大きく開かせた。夏輝は目を堅くつぶって胸を両手で押さえた。
「いくよ、夏輝……」
夏輝はだまって大きくうなずいた。
健太郎は夏輝の唾液で妖艶に濡れ光っているペニスを谷間にあてがい、また訊いた。「ほんとにいい? 夏輝、入っても……」
「う、うん。いいよ、大丈夫。きて、ケンちゃん」
「ぐっ!」健太郎は覚悟を決めたように、一気にペニスをその谷間に埋め込んだ。
「ああっ!」夏輝が叫んで大きく身体を仰け反らせた。
「ううっ!」二階でうずくまっていた修平は出し抜けに自分の股間に手を当てた。
「しゅ、天道くん……」春菜が心配そうに彼の顔を覗き込んだ。
どくん……どくどく……。修平は着衣のまま射精をしてしまった。
「天道くん……」春菜は修平の手を取り、シャツの上から自分の乳房に押しつけ、激しくさすり始めた。修平はびっくりして春菜の顔を見た。「は、春菜!」
健太郎は激しく腰を前後に動かしていた。
「あ、ああああっ! ケ、ケンちゃん! ケンちゃん!」夏輝がさらに激しく喘ぐ。
「な、夏輝、夏輝っ!」健太郎の動きがさらに激しくなった。
夏輝は苦しそうな顔で、はあはあと荒い呼吸を繰り返していた。
「うっ、くっ!」健太郎の額や頬から汗が流れ、顎からぽたぽたと夏輝の胸に落ちた。
「ケ、ケンちゃん、」夏輝がうっすらと目を開けた。「だ、大丈夫?」
はあはあはあはあ……。健太郎は動きを止め、夏輝と胸を合わせた。
「な、夏輝……」
「イって、遠慮しないでイっていいんだよ」
「う、うん」健太郎は再び夏輝の脚を抱え上げた。