歪曲-9
「こんなに開くんだもん、大丈夫だよ。膣を拡げているうちに股関節も拡がるようになるんだって。必要になれば肉体は応えるようになる、ってパパがいってたよ」
拡がりきった股のあいだから、チカが悪戯っぽい目でミナを見おろしていた。
「でもね、ミナを欲しがってるのは、あんたのお兄ちゃんだけじゃないからね」
「え?」
「前々からあんたのこと、気に入ってたんだ。可愛いし、ちょっとトロいし」
くすり、と笑ったチカの顔が段々と股間に近づいてくる。
「わたし、されるよりも、する方が好きなんだ……」
すぐに唇がアソコに押しつけられた。
「や、やだ!チカちゃん、やめて!」
さっきとは違う、チカの表情だった。
ミナのアソコを舐める舌にも粘い執拗さがある。
「あんたにも教えてあげるよ……」
膝を押されたままだった。
浮いたお尻の下には、チカの膝が入っている。
チカは、胸でミナのお尻を圧迫するように体重を掛けていた。
お尻が上向いたまま、足を開かされているのだから、どうすることもできなかった。
「や、やだ……チカちゃん……やめて……」
「ミナ、かわいいよ……」
チカの舌が、巧みに動いて、ミナを責めた。
「あっ!」
また、小さなツブを舐められた。
そこを舐められると、どうしても声が出てしまう。
「こんなにいやらしいクリトリスしちゃって……」
「く、くりとりす?……」
目は固く閉じたままだった。
「あんた、ほんとに何も知らないんだね。クリトリスって、ここのことだよ」
チカの舌が、ぺろりと舐めあげた。
「あひっ!」
「こんなにクリトリスがおっきいなんて、ミナ、ほんとはいやらしいんだよ」
ミナの性器は、いやらしさなんて微塵も感じないような、ただのつるりとした割れ目でしかないけれど、上にあるクリトリスだけが、やけに存在感を訴えるように大きく顔を出している。
愛らしい顔に似合わず肥大したクリトリスは、ミナの裏の顔を教えているようで、チカには面白かった。
「ち、違うもん……、ミナ、いやらしくなんか、ないもん……」
一生懸命否定しても、チカは、ニヤニヤと笑っているだけだ。
自分では、そんなことを考えたこともないだけに狼狽えた。
「じゃあ、ミナがいやらしい女の子だってこと、教えてあげるよ」
意地悪な顔になったチカは、ミナをじっと見おろしながら、アソコに口をつけると、歯を剥き出した。
前歯を揃えて、しっかりとクリトリスに当てると、くっ、と軽く噛んできた。
「あ!だめっ!」
不意な痛みとともに痺れるような甘い疼痛が股間を駆け抜け、ミナの首は仰け反り、お尻が大きく跳ねあがった。
散々舌で愛撫され、敏感になっていたそこは、わずかな刺激でも過剰に反応してしまう。
それが、過激な責めにさらされたのだから、たまったものではなかった。
「やめてっ!チカちゃん、やめてっ!」
声を上げて訴えても、チカは聞く耳なんてまったく持たなかった。
しっかりとミナの小さなお尻を抱え込えこんでしまって、へばりついた顔は杳として離れない。
押しつけられる唇は、激しくお尻を震わせるミナの動きを予測するかのようつきまとい、簡単にクリトリスをチカの前歯に与えてしまう。
チカは、何度も歯を立ててはミナに悲鳴を上げさせた。
お腹まで波打たせて、息を荒げるころには、脚を閉じることさえできないほどにミナは意識を飛ばしていた。
「や……やめて……チカちゃん、やめて……」
どんなに訴えてもチカの舌は止まらなかった。
クリトリスを舐められるたびに、ビクビクとお尻が勝手に震え、痺れるような快感が背中を突き抜けて、それは脳にまで届いた。
やがて、ミナはなにも考えられなくなり、身体に力が入らなくなった。
譫言のように、やめてと繰り返すだけになり、脚を閉じることも忘れた。