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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 技術その4 〜-1

〜 2番の技術 ・ その4 ・ 果菜 〜


 技術といえば機械、木工、金属だとばかり思っていた私にとって、

 『技術では農作物・畜産といった生物育成も扱う』

 というのは新鮮な驚きでした。 学園には大きなものから小さなものまで、合わせて8つくらいの畑があります。 また第2グラウンドの外れには『イネ用の水田』もあります。 誰が何のために管理しているのか知りませんでしたが、何のことはありません、技術の実習用に整備されていたんですね。 Cグループ生は各クラスがそのうちの1つを利用し、比較的育ちやすい『果菜・エダマメ』を育てるそうです。 

「Bグループには職業実習っていうのがあって、そこだと『お弁当』とか『おやつ』とか、ちゃんと味がついた料理がでる。 でも、Cグループの間はさ、毎日3食オートミールでしょ? だから収穫したエダマメを茹でて食べさせてもらった時、信じられないくらい美味しかったなあ……」

「にには覚えてますよ。 エダマメの皮を剥きながら泣いてましたよね、にっくってば」

「そうだっけ? うーん、でも、有り得なくはないかな。 あの味は人生の思い出ベストテンに入る」

「単純で羨ましいです。 あんなの、ただの塩味じゃないですか」

「いや〜、あの味はただ事じゃなかったでしょ〜」

 先輩たちのお喋りを聞いていると、育てたエダマメは私たちで食べてもいいらしいです。 塩味といえば、私たちCグループ生の食事は常に担任、或は先輩のお小水でしょっぱくなっています。 エダマメの塩味は、小水の味なのか、それとも懐かしい食塩の味なのか、どちらでしょうか。

「いろいろショックな事もあるだろうし、考えようによってはとても食べる気になれないかもしれない。 私にいえるのは、気にしたってしょうがないってこと。 どうやって作ろうが、豆は豆だもの。 美味しいエダマメがたくさん出来るといいね」

「総合学習の時間にも畑仕事があるです。 技術の時間にしっかり基礎を覚えておくと、あとが色々楽になるんです。 それじゃ、最初は『土作り』から」

 【B22番】先輩がボード用マーカーを手に、ホワイトボードに向かいます。 技術の時間は一貫してホワイトボードに板書する講義形式です。 夕食後、本来であれば寛いでいる貴重な時間を私たち2人のために割いてくれるわけですから、聞きもらすなんて有り得ません。 そもそも私の成績を上げる絶好のチャンスです。 1日の授業で勿論私も疲れきってるんですけど、弱音なんて吐きません。 22番さんも隣でキッと口を結んでおり、私たちは今日も2人して先輩の話に集中するのでした。


 ……。


 健康な植物を育てるには、水や養分を保ち、同時に通気や水はけがよい土が必要です。 そのような土は粒同士が絡まり合った団粒構造をしています。 私たちに与えられる土は『赤玉』と呼ばれる小粒の土塊(つちくれ)が集まった、通気・排水性が高い土です。 この『赤玉』を畑に適した『培養土』にすることが最初のステップになります。
 具体的には排泄でもって培養土をつくることになるそうです。 それまで御手洗いで催していた排泄を我慢し、朝のご挨拶でもすべてを出さずに溜めておいて、昼休みを利用してクラス畑に行きます。 それぞれに割り振られた畑の一角に腰を屈め、浅く掘った穴に下肥えを直接放ち、そっと砂を被せておく。 腐葉土なんて使わせては貰えません。 自然界の物質循環を実感する意味でも、自分の排泄物を有効活用する意味でも、自分の糞のみで培養土作りに取り組むそうです。



 いきなり畑に種を撒いても収穫はおぼつきません。 まずは『ポット撒き』でポットに種を数粒いれ、生育が悪いものを間引くことで栽培に適した苗をつくります。 ただ、学園でいう『ポット』の正体を聞いたときは耳を疑いました。

 『Dランク』の牝で、家畜にもなれず、部品にも適合できなかったモノの進路の1つ、『育苗ポット』。 全身を固定された牝――顔には目隠し、耳栓で感覚に蓋をされ、身体はそれぞれの作物に適した体勢に固定され、下半身は作物ごとに大きさを調整した膣を晒し、ゴムチューブで肛門と膣を連結されている――の膣を容器として、私たちは作物の苗を育てることになります。 『育苗ポット』として訓練された女子は、事前に栄養を過多にとっていて、腸内は植物の成長に適した排泄物で満ちています。 また、膀胱は発芽に十分な水分をもつよう拡張され、たっぷりと水気を含んでいます。 身動き、人語は一切認められておらず、すべて作業者――つまり私達のことです――のなすがままに振舞わなくてはいけない、その上で常に込みあげる尿意と便意に耐え、適切な養分を継続して膣に送り、種の成長を促す存在……それが『Dランク』の進路の1つ、『育苗ポット』なのです。


 


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