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想い出のアルバム
【近親相姦 官能小説】

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想い出のアルバム-4

(4)

 アパートはすぐに見つかった。自転車で30分もかからなかった。部屋を確認すると、駅近くに引き返して公衆トイレに入った。
 着けるようになってまだなじまないブラジャーを外した。トイレの中は蒸されて熱が籠っている。汗はとめどもなく流れてくる。
 Tシャツは白、しかも薄手の生地である。
(乳首が、透けて見えるはず……)
春頃より胸の膨らみも少し大きくなったように思う。
(叔父さん……)
 それから、ミニスカートのウエストを折り上げて超ミニにした。自転車に跨るとお尻まで見えそうなめくれ具合だった。

「よく来たね」
笑顔で迎えてくれた叔父さんの目が一瞬の輝きを放った。
(私の胸を見た……)
その刹那、私は体の内部にジーンと振動するような感覚を覚えた。
「迷わなかった?」
冷えたジュースをコップに注ぎながら、叔父さんの視線は絶え間なく私の体に向けられている。目の輝きがいつもの叔父さんではなかった。瞳の奥に何かが潜んでいるような鋭さが伝わってきた。だが、怖い、とは思わなかった。
(叔父さんのためにきたのよ……)

 叔父さんは積極的だった。
「今日はいつもと違う真弓ちゃんを撮りたい」
「いつもと違うあたし?」
部屋にはエアコンが効いていたが、暑い日だった。ハンカチで汗を拭おうとして手を掴まれた。
「待って」
「え?」
「その汗、そのままにして」
叔父さんはカメラを構えるとシャッターを切り、それからは『その世界』に入っていった様子だった。
 正面から、横から、後ろからと、私はカメラに収まっていった。
「若い汗は美しい……美しい。きれいだよ、真弓ちゃん」
真面目な顔で言うので恥ずかしくて思わず照れ笑いすると、
「笑わなくていい。今日は新しい君を撮る」
(新しい?)
言っている意味は分からなかったが、たしかなことは叔父さんが私に夢中になっているということだった。

 床に座って脚を崩したポーズを要求された時、私は私はさりげなくスカートの裾を引き上げた。さらに自ら胸を反って恍惚を演じて目を閉じた。
(太ももがお尻のあたりまで見えているはず……そして、乳首も透けている……)
「素晴らしい……」
ストロボの光が私に降り注ぐ。
「ああ、いい表情だ。瑞々しさの中にエロチシズムが息づいている……」
その言葉は自分で自分に語っているようだった。
「何という肌の潤い……」
目を開けると叔父さんは床に這いつくばっていた。カメラは太もも、そして、その奥を狙っている……。
 私は右手をついて体を傾けた。パンツが見える角度……。
「おお……」
叔父さんの驚きの声がして、私はさらに腰を捻った。
(ああ…)
たぶん、お尻の半分くらいは出ている。
 体の中が熱くなったのは恥ずかしさというより、見られている昂奮だった。いや、『見せている』行為の昂ぶりだったかもしれない。

 連写だった。その音に煽られるように私の体ははっきりと意思をもって動き始めていた。
 うつ伏せになった私は、少しずつ腰を上げ、お尻を叔父さんに向けた。
「真弓ちゃん……」
叔父さんの息遣いが聴こえている。
「撮って、あたしを撮って」
応えるようにシャッターが切られ、ストロボが瞬き、今度は横になり膝を抱えて丸くなった。
「すてきだ、真弓ちゃん。好きなように動いていいよ」
 
 それからどのくらいの時間が経ったのか、どんな格好をしたのか、よく憶えていない。途中でひどく疲れて仰向けになって目を瞑ってしまった。エアコンが効いているのに汗びっしょりになっていた。
「真弓ちゃん」
目を開けると叔父さんの顔が覗いていた。
「ありがとう。いい写真が撮れたよ」
微笑んだ叔父さんにも汗が光っていた。
 次の土曜日に会った時、叔父さんは囁いた。
「この間の写真は内緒だから持ってこないよ」
「うん……」
(叔父さんのアルバムに私はいる……)
それで満足だった。
「また行ってもいい?」
「うん……今度ね。仕事が落ち着いたら」
「ぜったい内緒で行くから」
叔父さんは笑わずに頷いた。

 しかし、約束の機会はなかなか訪れなかった。週末に我が家に来ることもなくなった。
「初めての仕事だからな。予習復習で大変らしい」
「先生も予習復習するの?」
「そりゃするさ。下調べしたり、授業の進め方も考えないといけない。英語がうまくても教えるとなると別だからな」
「勲さん真面目だから、また根を詰めなきゃいいけど」
「忙しいけどやりがいがあるみたいだ。生徒の反応がダイレクトで面白いって言ってたから向いてるのかもしれないな」
両親の話を聞きながら、私は重い気分に包まれていった。
 
 


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