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想い出のアルバム
【近親相姦 官能小説】

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想い出のアルバム-3

(3)

 夏休みに入って早々、叔父さんはアパートに引っ越していった。
(土曜日には来る……)
遠くへ行ってしまったわけではないのに、叔父さんの部屋に行くと何だか淋しい空気が漂っている気がした。
 何気なくベッドに寝転んだ時である。
(ん?)
硬いものが背中に触れた。起き上がって布団を捲ると、
(アルバム?)
分厚い大きなアルバムである。
(何の写真?)
開いて、私の体は熱を帯びた。
(私の写真!)
次のページもその次も、すべて私の写真であった。それも私の手元にはない写真ばかりである。これまでたくさん撮ってもらった。プリントしてくれた写真は自分のアルバムに貼ってある。叔父さんに言われた『想い出のアルバム』を作るために。
 しかし、ここにあるのは……。
スカートから覗いた下着、太もも、それに胸元から見える乳首。私の胸はまだ小さくてブラジャーをしていなかった。夏になってようやく着け始めたのである。
(知らなかった……)
下着や乳首が見えるような姿勢をとったことはない。ポーズを変えている合間の瞬間を、
(叔父さんは、撮った……)
偶然写ったのではない。それは明らかだった。
友達と中庭で遊んだ時のものは私のアップばかりである。顔だけでなく汗の浮いた首筋や、唇だけの写真もある。
(みんな、私……)
いやらしいとは思わなかった。むしろ温かさを含んだかすかなときめきを感じた。

(叔父さん……)
大人の叔父さんが私を見つめている……。まだ性の湧水からもどかしい流れに乗ったばかりの私。妙なことに、その時の私の心には叔父さんをいとおしむ感情が芽生えていた。
(私を好きなんだ……)
だからこんな写真を……。ぜんぶ、私の写真。しかもHなものばかり。叔父さんは私との『想い出のアルバム』を作っている。……そのことが気落ちを昂揚させたのだった。未熟な性の息吹が私の体を女として揺り動かし始めていた。

 引っ越ししてからは当然ながら写真を撮る機会は少なくなった。土曜日に来るのは夕方だし、父とお酒を飲み始めると夜遅くなり、写真どころではなくなってしまう。それに授業の勉強もあるらしく、日曜日も午前中には帰ってしまう。
 夏休みも終わりに近づいた頃、
「もっと写真撮ってほしいな」
叔父さんの部屋で甘えた感じで言った。
「ぼくももっともっと撮りたいよ。真弓ちゃんの想い出をたくさん残してあげたい」
「じゃあ、撮って」
「ゆっくりできる時間がとれればいいんだけど。2学期が始まったら忙しくなるだろうし……」
叔父さんは考える表情をみせて、思い付いたように言った。
「そうだ。休み中に叔父さんのアパートに来る?」
「うん」
二つ返事で答えた。
「機材もほとんど向こうに持ってっちゃってるから」
「うん」
「だけど……そうなるとお父さんたちに言っておいたほうがいいかな。遠いし……」
俯いて考える叔父さん……。私にはわかっていた。
(きっと親には言わないで来てほしいんだ)
Hな写真を撮る……。自分の中でその思惑があるから気が咎めるのかもしれない。私はそう思っていた。
「言わなくていいよ。だって遠くないもん。内緒で行く」
「そう、そんなに遠くないね」
「A町の方、前に友達と自転車で行ったことある」
「そうか。……君のための写真だから内緒で撮ろうね」
「うん」
私は内心どきどきしながら頷いた。
(私のための写真?……叔父さんのためでしょ?……)
 叔父さんのアルバムを私でいっぱいにする。……してあげる……。何て素晴らしいことなんだろう。私が体を熱くしたのはその想いからだった。

 その日、叔父さんのアパートに向いながら、私の気持ちは変に落ち着いていた。昂ぶっているのに一方で余裕みたいなものがあって、
(叔父さんが喜ぶことをしてあげよう……)
密かな決意を抱いていた。


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