お正月-1
それから1週間ほど経って、タクミが家にきた。
年が明けて、2人はラインで
【あけましておめでとう。】
との、やりとりだけしていた。
お正月、タクミは母親と親戚の家に行った。
友達と初詣にも行った。
ちづるも実家に行っていた。
相変わらずちづるは、タクミの1日の行動を、知ろうとはしなかった。
いつものようにタクミが夕方に来る。
ちづるは
「あけましておめでとう。」
と、言いながらタクミを迎え入れた。
いつものように、コーヒーを2人分入れる。
が、ちづるの様子がいつもと、違う。
時々ふと、どこか一点を見つめては、考えている様子だ。
コーヒーを2人分、テーブルに置いたがタクミの隣には座らなかった。
じゅうたんに座る。
何か、言いたそうな顔をしている。
タクミはちづるの様子を伺いながら言う。
「ちづちゃんは、初詣は行ったの?」
「 ん? あ 、うん。
実家近くの神社に、お母さんと行ったよ。
タクミくんは?」
「俺は、初詣は友達と行ったよ。
友達が、明治神宮行ってみたいって言っててー、行ったら超混んでて、ビビったよ。
って、初詣なら当たり前か。」
「そっか、 、、。」
また、何か言いたそうな顔をする。
「、 、 、、タクミくん」
「ん?」
「話が あるの。」
「、 、、え?」
、 、、なにこの ちづちゃんの
空気 。
、 、 、 、、 え ?
これ まさか 、 、、
「あの、、、言いにくいんだけど、
、 、、あのね ?」
「、 、 、っ、」
やっぱり これ
別れ話 ! ?
え ? なんで 急に ?
なんだ !?
どれだ !?
赤ちゃんプレーか !?
いや、それ以外も、
確かにハードな事をさせた感は、
あるけど、 、、
、 、、でも、 、、
いや 俺
別れる とか 今
無理 ! ! !
「 っ 私 、 、、」
「ストップ!ちーちゃん!
、っ、!、あ、いや、ちづちゃん!
ちょっと、、
待って!!」
「 、 、、え?」
「俺、 、、ちょっと、気持ちの、、
整理ってゆーか、
その 、、 今は 、
無理 っつーか、 、」
「 ? 、、? 」
「いや、確かに、前は、
あれ 、 、夏 だった?
ちづちゃんが決めていいとか、
言ったかもしれないけど、 、、
今は、違うんだよ、、、。
全然、違う状況っつーか、
気持ちってゆーか、、。」
「 ? 」
「 考え 、 、、直してよ。
俺 、ちづちゃんに、 、、
もう、
無理させたりしないから 。」
「、 、、え? 」
「 だから、 、、え ?」
「、 、、 ぁ 。
別れ話じゃないよ?」
「 、 、、え?」
「 ? あの、 、、」
「、、、別れ 話じゃ、
ないの?」
「、 、、うん。」
「、 、 、 、 。」
タクミは大きくため息をついた。
安心した様子の後に真っ赤になり、小さく呟く。
「、、、なんだ、、
違うのか、、。
、 、、、ぁーーー
よかった、 、 、、」
「、 、、ごめん。」
「、 、、んーん。
じゃあ話って、何?」
「ん、 、、うん。 、、、、
あの、 、 、、、、私、 、、」
「 ? 」
「、 、 、 、、 、、、
言いにくいんだけど、 、、、