27日のプレイ-2
ちづるは、中から鍵をあけて、タクミを迎え入れた。
「今日ね、
ビーフストロガノフ作ってみたー。
初挑戦。」
玄関でそう話すちづるは、青い長めのニットを着ている。
髪を、横で1つにまとめていた。
「いい匂いするー。」
「でしょ?」
「ね、連絡あった? 旦那さんから。」
「え? ないよ。」
タクミは部屋に入り、茶色のソファーに座った。
テーブルにはもう、サラダが用意してあった。
「でもさ、歯ブラシが青じゃん?
俺のやつ。
女友達が泊まりにきてる事が多いって言ってあるんでしょ?
怪しまれてないかなーって、、
思っちゃった。」
台所に立つちづるの背中に話しかける。
「うん。
多分、自分の私物しか目に入ってなかったと思うよ?」
「確かに、居た時間は短かった感じだけど。」
「でしょ?
そんなもんだよ。」
「、、、そんなもん、なの?」
「うん。
まー、 あれだよ。
恋愛感情なんて、
冷めるのが普通、ってゆーか さ。」
「、 、 、 、 。」
タクミが、少し、考えてるような顔をした。
ご飯をテーブルに並べなから、ちづるはタクミの顔に気がついて、苦笑いしながら言う。
「じゃあなんで結婚したの?
って、思った?」
「 ん? あー、、、
うん。少し。」
「だよねー。」
ちづるは笑う。
「結婚してみて気がついたよ。
向いてないって。」
「 ? 何に?」
「けっ こ ん に。」
「じゃあ、いつか離婚するの?」
「んー、、 、
まだ、なんとも、、。
相手の家族の事もあるし。
出来たー、 食べよっ!」
「、 、 、うん。
なんか豪勢だねー。」
「でしょ?
クリスマスとか、出来なかったし。」
「美味しそう。」
いただきます、と2人は言ってご飯を食べる。
話題は冬休みの過ごし方。
お正月の予定、などを話す。
ちづるのパート先のバーミーは元旦だけ休み、タクミのバイト先のスーパーは、お正月も休まず営業だった。