タクミの疑問-4
ちづるから返信がきたのは、5時すぎだった。
【あ、会っちゃった?(笑)
朝、メールあったよ。
冬物のコートを取りにきたんだって。
心配かけてゴメンね。】
「、、 、 、。」
タクミは、バイト先の更衣室のロッカー前でメッセージを読む。
【え、じゃあ、男物の部屋着とか、バレなかったのかな。
俺、今からバイトだから後で電話していい?】
【うん、私は外にいると思うから。
電話待ってるね(^o^)
お仕事、頑張ってね♪】
【じゃあ、後でね。】
「、 、 、 、、。」
バレてないなら、良かったけど。
いや、でも時間差で、、。
今から怒られるとか、
あるかもしれないし 。
ってか、ちづちゃん、
なんか、落ち着いてる 。
え ?
焦ってんの、俺だけ ?
えーー ? いや、普通、
焦るよな 。
タクミは悶々としながら働いた。
夜10:30、タクミは家に戻りちづるに電話をかけた。
ちづるは、T駅にある居酒屋に職場の仲間といた。
タクミはその事を知っていて、2人は明日会う約束をしていた。
コートを着て、お店の外に出て、タクミからの電話を取る。
「はい、」
「もしもーし、ちづちゃん?」
「 うん、お仕事お疲れ様。」
「ね、旦那から朝メールあったって、、。」
「うん、冬物コート取りに、お昼に家にあがるから、ってメールがきたの。」
「、、、そっか 。
で、その後は?
今も電話やメールはきてないの?」
「うん。きてないよ。」
「バレなかった、って事?」
「うん。
、、、ってか、多分、
自分のコートしか見てなかったと思われマス。」
「 え ?
あー、、、まぁ、いいや。
怒られたり、してないなら。
ちづちゃん今、外だよね?
じゃあ明日、話そっか。」
「うん、、 分かった。
心配かけて、ゴメンね。」
「んーん。 楽しんできてね。」
「うん。じゃあ、明日ね。」
「うん。 またね。」
二人は電話を切った。