〜 音楽その5 〜-2
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ヴァイオリンに続き、先輩方は廊下から大きな楽器を2人がかりで運んできました。 弦楽器の女王『竪琴(ハープ)』……演奏したことはありませんが、名前くらいは知っています。 学園の一施設である寮にハープまであるなんてビックリです。 ハープはハープでも、ケルティック・ハープのような膝に乗るサイズなものと違い、先輩方がもってきたのは、『ダブル・アクション・ペダル・ハープ』というそうです。 私たちと同じくらいの高さがあり、幅も両手を拡げて足りないくらいな大きな楽器で、ペダルを踏みながら弦を撥ねて演奏すると聞きました。
演奏に際し、【B2番】先輩は服を脱ぎました。 シャツも、プリーツも全部です。 いままではシャツの裾から覗いていただけのおっぱいが、隈なくこぼれ、たぷたぷと波うちました。 改めて形の綺麗さ、そして大きさに圧倒されながら、先輩がペダルを踏んでハープの弦に向かって第一姿勢をとる様子を注視します。 手を後頭部に組んで肩幅に足を広げた先輩は、おっぱいとお股で何度かハープをつついています。 手を後ろに回して、どうやって演奏するんだろうと見ていると、
ポロン、ポロン、ポロン……ポロロロロロン♪
先輩が身体をハープに押しつけた次の瞬間、弦を弾いたのは押出したお股の先端にある突起、つまり勃起したクリトリスでした。 と思うと、次は身体を左へ傾け、左の乳首でもって一オクターブ低い音を弾きます。 そのままおっぱいごと連続して左から右へ弦を弾き、今度は右のおっぱいで右端まで弦を弾きました。
ポロン、ポロン、ポロン、ポロン♪
おっぱいの先端で鳴らした次は、おそらくは先ほどつついて勃起させたクリトリスでもって、中音階の弦を弾きます。 足はペダルの位置が決まっているようで、ほとんど一か所から動きません。 乳首、舌、クリトリスといろんな場所で弦を弾く訳は、音の高低差が大きくて、とても身体の1か所だけ――つまり『舌』だけだったり『乳首』だけだったり――では間に合わないからと思います。
ポロン、ポロン、ポロロロロロン♪
今度は右端に右のおっぱいを当てて、一気に右から左へ連弾です。 肩幅よりか、ややがに股ぎみに広げた足の位置はそのままに、上半身をハープに押しつける【B2番】先輩。 時折下半身もクイクイと擦りつける姿は、まるで壁をつかって自慰に耽っているようです。 何も知らずに先輩の動きを見れば、澄んだハープのメロディとは裏腹に、みっともなく淫らな印象は否めません。
ポロン、ポロン、ポロン、ポロン♪
それでも、動きのみっともなさと反比例して、先輩の姿は私にとって尊敬に値します。 ピンと張った楽器の弦を、何の工夫もしていないむき出しの乳首やクリトリスで、あんな大きな音をたてるまで撥じくなんて、到底平常心じゃいられません。 それを、先輩は楽器のメロディとペダルの両方に気を遣いながら、平然とやってのけています。 一音奏でるたびにクリトリスがジンジン疼き、乳首がもげそうになるのに耐えてながら、何でもないような涼しい笑顔で私たちにお手本を見せてくれます。
少し話は逸れますが――史性寮で暮らす中で、先輩の権力は絶大です。 特に同室の先輩は、怖くて強くて畏れ多い存在です。 けれどたまたま私と相部屋な【B2番】先輩は、どちらかというとおっとりした先輩でした。 そんな先輩に最初こそビクビクしっぱなしでしたけど、寮生活に少しずつ慣れてきて、私は気さくというか、気を抜くところがありました。 つまり、心のどこかで【B2番】先輩を軽く見るところがなかったといえばウソになります。 ですけど、今回一連の特訓を経て、先輩に対する気持ちが改まりました。 1つ1つの動きが学園に適応していて、オマンコやおっぱいの使い方も上手だし、内面の苦しさを自分の中に留める強さがあります。 自分が世界で一番大事な私と違って、全力で自分以外のために時間とエネルギーを分けてくれます。 そして何より、この辛くて厳しい学園にあって、いつでも笑顔を絶やしません。
私なんて、お手本を見せてもらっているだけで表情が強張り、目許が引き攣っているんです。 鏡なんて見なくても分かります。 私は、間違いなく自然な笑顔の対極にあって、そのくせ笑顔でいる先輩のことを、心のどこかで『能天気』『おっとり』なんて軽い言葉で片付けていました。 先輩の笑顔の凄味に全然気づかなかったこと……今はそんな私自身が恥ずかしいです――。