第七章-3
「これからこのたくさんのごみ袋でお前の体を隠す。お前はその状態で明日の朝までここにいるんだ」
私は驚いた。
「そんな無茶な! 誰かに見つかったらどうするんですか」
「ごみ袋で隠すし、これだけ暗かったら大丈夫だ」
「そんなあ。ごみの収集車が来たらどうなるんですか」
「それまでには迎えに来てあげるよ。ただ、お前が声を出すと人に気づかれる可能性があるから、その口も封じさせてもらうよ」
泉美は私の口にガムテープを貼って封じた。
「もぐもぐ」
私は声を出せなくなった。
「ここにいる間は、おしっこはいつでも自由にしていい。お前のお尻と太腿が濡れるだけだけどね。それから眠たくなったら寝ていてもいいよ」
(この状況で寝れるわけないでしょう)
「じゃ、そろそろお前の体を隠すね」
泉美は私の足の上、体の周囲、顔の周囲、そして頭の上にまでごみ袋を置いた。生ごみの臭い匂いがぷーんと鼻を襲った。また足や頭に乗せられたごみ袋も重かった。
「うん、これでいいわ。どこから見てもお前の体は見えない。それじゃ、私は家に帰って、お風呂に入って、冷房の効いた部屋で、ふわふわのベッドで寝るからね。おやすみ」
私の顔の前に何重にも置かれたごみ袋のわずかな隙間から、泉美が足取りも軽く去って行くのが見えた。
それからどのくらいの時間が過ぎただろう。一人の人が来て、私のお腹のあたりにごみ袋を置いたが、私には気づかずそのまま帰って行った。このごみ袋の山の中に、まさか全裸の女の子が縛られて放置されているとは想像もしなかったのだろう。
私は惨めなことを強制されると、性的に興奮して喜ぶ真性マゾヒストだった。しかしこれはあまりにも惨めすぎた。
(このままごみと同化して、収集車で運ばれて行くんじゃないかしら)
そんなふうにさえ思われた。するとその想像に、なんと私のマンコは濡れてきた。さらにマンコから溢れて地面に滴り落ちた。その液体とおしっこと汗とで、地面のお尻の下のあたりはもうびしょびしょだった。
その後も何人かの人がごみを捨てに来た。しかし誰も私の存在には気づかなかった。そして一睡もできないうちに、やがて夜が明け、だんだんと明るくなって来た。私は気が気ではなかった。
(泉美様、早くお迎えに来てくれないかなあ)
人が外に出て一日の活動を始める寸前の頃に、ようやく泉美が迎えに来てくれた。