第二章-1
川島が去ると、佐和子が来る。
イスを勧めると、美脚を綺麗に横に流す。
老人ホ−ムのストリップは、佐和子にするか。
ピンク色の唇のを魅ながら話を聞く。
「女の方からパレ−ドを中止するようにとの意見が多いんです」
「小田原の時おまえたちがハイレグで踊りすぎたんだよ」
浅川が煙草を吹かす。
「ブルマ−は、中止するか」
「中学生は、どうしますか」
「山崎先生が期待してるんよ」
秋山富士夫は、60過ぎの独り者だ。
日雇い仕事のしすぎか、顔の皺も深く白髪も多い。
上野の下谷の安アパ−トに住んでいる。
隣のオヤジの小便の音が聞こえる安普請だ。
大家は、やっと1年前にインタ−ネットを接続した。
金曜日の夕方、日雇いから戻ると、パソコンを
開く。
このオヤジの楽しみは、エロサイトだ。
発泡酒をあおると糞の付いたパンツを下る。
糞色のペニスは、もう半勃起だ。
パソコンなんて動くエロ本だ。
お気に入りのピ−ス生命の雅美ちゃんにたどりつく。
小田原でのパレ−ドの動画がアップされる。
ピチピチのレオタ−ドで奥様たちが、バトンを振りながら行進を
している。
あふれる笑顔も、長い美脚もオヤジのペニスを興奮させる。
一番星は、雅美ちゃんだ。
鼻筋の通った上品な笑顔も良いが、肩の下まで延びた黒髪も良い。
こんな上品なのにレオタ−ドは、マン筋がわかるほどハイレグだ。
オヤジのやらしい視線を受け付けないほどヒップも輝いている。
ケツ剥き出しなのに曇りも無い笑顔だ。
手コキが止まらない。
雅美は、優しいな。
隣の美人奥様のレオタ−ドまで直してやる。
沿道のおやじたちにチラシを配っているシ−ンも良い。
レオタ−ドから量感ある双尻をあふれさせながら
糞おやじたちとつぎつぎと握手をしている。
こういう美人にかぎって無防備だ。
自慢のヒップがカメラに追われても気づかないのだろう。
酔いが回ってくる。
醜い肥満体を煎餅布団に倒す。
雅美を犯したい。
あの笑顔を犯したい。
エロ肉たっぷりのヒップや肉付きの良い脚線美をペロペロしたい。
雅美を俺の女房にしたい。
5千万の保険に加入すれば良いんだろ。
ペニスからは、ザ−メンが溢れる。
60おやじがオナニ−をしているころ、白石も大きな屋敷の
書斎でパソコンを開いていった。
広い書斎には、本棚が幾つもあり、美術関係の専門書が並んで
いる。
数年前に他界した、父親は、美大の教授だった。
この書斎は、父親が使用していった。
白石は、エロサイトから小田原のパレ−ドの動画を削除した。
削除したほうが、当日、勃起したおやじが集まる。
横浜の準備室に電話をする。
雅美の優しい音色がする。
「雅美か、俺だよ。
日曜日は、おまえが頑張るんだぞ。
きよみや、静香や、花華は、ガキだからおやじにカメラを向け
られたらピ−ピ−泣くぞ。
中学生のオマXXを守ってやれるのは、おまえだけだぞ、
ハハハハ」
白石は、電話を切るとシャト−ル産の白ワインを口に運ぶ。
自分の娘たちをケツや太腿剥き出しで守る美人ママか。
カメラおやじは、まちがいなく勃起だ。
横浜では、保険の申込書もおいてあるテントを設置する予定だ。
脳みそがピンク色に染まったカメラおやじがムチムチ奥さんを
抱こうと思って掛け金の高い生命保険に加入するはずだ。
日曜日は、雲ひとつ無い青空になった。
帝国生命の妨害で国道の使用許可が出なかった。
横浜体育館の道を使うことになった。
支店の近くの公園から出発し関内の駅の近くの
公園で奥様たちがパフォ−マンスをする。
帰りは、保険の案内を配ったり、握手をしたり
しながら公園に戻ってくるコ−スだ。
パレ−ドの時間近くになると、出発地点の公園には、暇な
おじさんやおばさんが集まってくる。
カメラやビデオを持ったおやじたちも集まる。
怪しげな雰囲気のおやじたちの登場に子供づれの親子は
伊勢佐木町のほうに逃げてしまう。
応援のス−ツ姿の奥様たちがお菓子やビ−ルやジュ−スを
配り始める。
カメラおやじは、応援の奥様にも縁了がない。
奥様たちの化粧が映えるお顔や、弾むように揺れる乳房や
透明のストッキングから惜しげもなく毀れる熟腿にシャッタ−が
集まる。
「好いケツしてるな」
「黒ブラだよ、黒ブラだよ」
下品なヤジに奥様の笑顔が引きつる。
出発地点の近くにテントが張ってある。
内が覗けないようについたてが立っている。
手馴れたおやじたちは、ビデオをそこの入り口に向ける。
レオタ−ド姿の抜群のプロポ−ションの奥様がファインダ−
を横切って、出発地点に向かう。
三段腹のおやじが仲間のオヤジに言う。
「よかったよ。 今日もハイレグだよ」
仲間のオヤジは、ロリコン専門だ。
ウィンドブレイカ−を纏った中学生チ−ムにがっかりだ。
「ピ−ス生命だから中学生もハイレグだよ」
三段腹が慰める。
パレ−ドの最初は、景気づけの神輿だ。
「ワッショイ、ワッショイ、ワッショ」
男たちの野太い声とともに大きな神輿がやってくる。
白い褌から延びた筋肉の塊りのような足におばさんたちも
大喜びだ。
褌が食い込んだケツも硬く盛り上がっている。
亭主のような垂れケツでは、ない。
「ワッショイ、ワッショイ、ワッショ」
若い男たちの野太い声がおばさんや若いママたちをあおる。