芸者小夏-4
4.
啓介は窓際により、障子を閉めた。
部屋の明かりを消すと、小夏を手招きした。
「きれいだね」
「きれいね」
「小夏さん、凄くきれいだよ」
肩を抱え引き寄せると、自然に唇が重なった。
しばらく舌を絡め合うと、息が苦しくなって、舌を抜く。啓介は下唇と前歯で、小夏の下唇を噛む。
コートの前ボタンに指を掛け、上から下へと外していく。
「田中さん、汗を一寸流させて下さい」
コートを外し、ブラウスに指が掛かると小夏が言った。
「うん、僕も一緒に入りたいな」
「恥ずかしいわ。それは堪忍して」
「じゃあ、後から入るから、お先にどうぞ」
啓介が小夏と入れ違いに風呂を使い、出てくると小夏は布団に入っていた。
啓介を見た小夏は、掛け布団を開けて目顔で招いた。
小夏の湯上がりのしっとりした腿に、啓介は足を絡めた。思ったよりも肉付きがいい。
半身を起こし、仰向いた小夏の顔に被さるように唇を合わせる。左手の指先は乳房をまさぐる。
乳房のすそ野から、やわやわと揉み上げるように指を運ぶと、中指と親指が乳首を挟んで愛撫する。
股間からいきり立つ男根が、小夏の腿との間に挟まれて重苦しい。腰を浮かして自由にしてやると、ピンと反り返り、小夏の内股に乗って横たわる。
「あのう、申し訳ないけど、これ付けさせてください」
小夏の手に、コンドームが握られている。
「そうですね、もちろんいいですよ」
「すみません」
小夏の指が男根を摘むと、亀頭から手際よくコンドームを被せていく。
「すみません」
「いいんですよ」
「あのう、僕初めてなんですけど・・・」
「えっ、それって、童貞って言うこと、・・・初恋の人とは?」
「手を握っただけで、僕、恥ずかしがり屋で中々チャンスが無くて・・・、大学が忙しくなってそれっきり・・・」
「大丈夫、心配しないで、私に任せて・・・」
(本当かなあ?その割、オッパイを揉む手付が良かったけど・・・?)