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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 相談 〜-2

 先輩たちは三者三様の表情で話しています。

「うちの後輩、ほんっっと面倒くさいです。 部屋に戻ってからもずっと基礎トレやってるか、ぶつぶつ授業のことを壁にしゃべってるかのどっちかです。 『にに』が本読んでるときは別ですけど、ぽけーとしてたらすぐ質問してくるし。 普通、もっと先輩にビビッてるもんじゃないです? あんだけ最初の一週間イジメまくってあげたのに、全然めげてないなんてマジありえない」

「う〜ん、あたしのところの2番ちゃんも、あんまりめげてないですよ〜」

 【B2番】先輩、他の人がいるところでは、私のことを『2番ちゃん』と呼んでくれてるんですね…… ホッとしました。 もしかしたらフツーに『怜ちゃん』とかいいだしそうで、冷や冷やしてたんです。 そんなの誰かに聞かれた日には、私がどうなるかわかったもんじゃありませんから。

「めげる、めげないだったら、めげてない方が断然いいと思う。 うちの同室の29番は、どっちかっていうと顔色見てばっかりで物足らないから、『にに』や『つう』が羨ましいな」

「ぜんっっっぜん! 即効交換して欲しいくらいです。 『にに』よりちょっぴり背が高くて、胸がでかいからって調子にのってるんです」

「ちょっと、っていうか〜、『にに』さんと比べたら大分ですけどね〜」

「『つう』、うっさいです」

「う〜ふ〜ふ〜。 でも〜、何だかんだで後輩のこと心配してるんだから、『にに』さん、ちゃんといい先輩してるじゃないですか〜」

「……マジでうっさいです。 あのね、そういうんじゃなくて、後輩がヘマして『にに』たちの評定下がるのがヤなだけです」

「ちゃんとしてくれないと困るからぁ、仕方なくぅ、本当は嫌なんだけどぉ、しょうがなくぅ、面倒くさいんだけどぉ……それでも面倒みてあげたいんだよね、『にに』的にはね」

「にっく! ぶっとばされたいんです!?」

 シュッ、【B22番】先輩の右手が【B29番】先輩の脇腹に伸び、

「いって……! ちょ、本気で抓ったろ、今!」

「つーん」

 そっぽを向く小柄な【B22番】先輩です。

 先輩たちの様子は、これまで私がイメージしていた姿と違っていました。 静かに、感情を抑えて、淡々としていると思っていたのに、全然普通で逆にビックリです。 寮に入ってから感じたことがない、軽くてフワフワした空気が部屋の中にありました。

「まあさ、私的にはさ、今年Cグループの実技を担当する教官たちって、どっちかっていうとキツい顔ぶれだと思うわ。 何の手伝いもなしなら、果たして無事に単位貰えるのかどうかって感じはある。 3年前までは同室の後輩が単位を落したら、連帯責任で先輩も補習につきあってたんだよね。 去年からなくなったらしいけどさ」

「でしたら〜、別に後輩がヘマしても〜あたしたちが困ることはないんじゃないですか〜?」

「いーや、今年から復活するって噂もあるし、わっかんないよ。 それに、補習がなかったとしても、後輩が出来ない子だと結構困る。 進級の評定には、後輩の進級が絶対条件だって忘れてないよね? 後輩が補習に落ちたり留年した日には、私たちは絶対Aグループに上がれない」

「ん〜……そういえば、そういうのもありましたねぇ。 あたしは、中途退学で専門学校にいくつもりですから、あんまり関係ありませんけど……でも、あーだこーだ言われるのは、ちょっと嫌な感じですね〜」

「あとは、私たちってBグループになってから実技が減ったでしょ。 久しぶりに思い出しておかないと、文化祭や抜き打ちテストでヘマしちゃったり、狙い撃ちでやられちゃうかもしれない。 あんまり思い出したくない科目だし、狙い撃ちなんて考えたくないけどさ」

「そうですねぇ。 少なくとも、思い出す分には新鮮ですし、いい復習にはなりますかね〜」

「ここからは完全に私個人の気持ちね。 私達の経験ってさ、イジメられたりシゴかれたり、自分の中で完結するものばっかりだった。 それがさ、こんなくだらない経験でも、誰かの役に立つって気持ちよくない? 久しぶりだよね、こういうことって、今までほとんどなかったよ。 自分から教えてっていえる後輩がいるなら、教えてあげるのも面白そうじゃん」

「つまり〜『にっく』なりに色々考えて〜賛成してるってわけですね〜」

「私たちの学年で、芸術系なら『つう』が断トツで上手だった。 それに、他のみんなは予習やら宿題やらで忙しそうで、声掛けづらくって。 その点私たちは成績の心配はしなくていいでしょ。 Bグループ1年目なんだし、去年何やったかも覚えてるし、この3人でやろうよ。 他の寮生っていっても、あんまり仲良くないし、Bグループ3年目の【B1番】とか、絶対怖くて誘えないもん」

「年増おばちゃん達ってピリピリしているし、バカなくせにプライドだけは高くって、ヤな感じです。 どうせ優秀じゃないから落ちてくだけなのに、B1とか、『にに』より2歳年上ってだけで、背が『にに』より高いってだけで威張っちゃって、アホの塊です。 頼まれたって誘わないです」

「留年しちゃってる先輩方も〜、あ、同学年もですけど〜、みんな大変ですよね〜。 あたしみたいに〜、専門学校を志望すればいいのにね〜」




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