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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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愛と優しさ-4

「ありがとう、適当なとこ置いて。」
「…あぁ。」

佐伯君に近所のスーパーでの買い出しに付き合ってもらった私。

「…にしても初めてよね?貴方が私の家にあがる何て。」
「先輩…。」

クラス一のモテ男佐伯君は柊さんとあの伊吹って人を除けば私が彼と一番長く交際して
いた事となる、まぁ…半年で別れられたけど。

「じゃー、俺はこれで。」
「あっ!待ってよ!さっきスーパーで美味しいハーブティーを買ってきたの!良かったら
飲んできなよっ!」
「いや、いいっす!」
「そんなぁ、態々重たい荷物持たせちゃったっし、お礼というかお詫びを…。」
「だからいいっつってんだろっ!!」

腕を乱暴に上げ、私の引き止める両手を振りほどく。

「佐伯…君。」
「勘違いしないで下さい…、俺がアンタの元にきたのはちょっとした昔のよしみで、何処となく他人事に思えなかっただけ…。よりを戻す気何てさらさらないっすからっ!」
「……何よ、そんなにあの子が言いわけ!?アイツの何処がっ!」
「アンタには分かんないでしょうね!彼女が傷つくって分かってて映画館であんな真似を
するくらいだからっ!」
「な、何の話よっ!」
「……とにかく柊さんは俺にとって一番大事な人だ、彼女は俺を救ってくれた…。」
「……。」
「じゃあな、お大事に。」

凍りつく程に冷たい背を見せ、躊躇いもなくこの場を後にした。

「…バカ。佐伯君のバカッ!」

そんな悲痛な思いは届く事もなく、独りポツンとドアに向かって叫ぶ私。

第17話に続く。


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